東日本大震災追悼復興祈念式に出席し、バイオリンの演奏をバックに“鎮魂の詩”を披露した杉良太郎=福島市【拡大】
福島第1原発事故で避難を余儀なくされ、津波被害などで福島県だけで3841人の犠牲者を出した東日本大震災から5年。現在も精力的に支援活動を続ける杉が“鎮魂の詩”を捧げた。
「あの日、ふるさとを襲った悲しみ。その痛みと苦しみ…。それらを決して忘れることはできません」
杉は同県いわき市の高校生らが作詩した「ただいま」などの追悼詩3編を朗読。あふれる感情を抑え、内容をかみしめるように読む杉の真摯な姿勢に、会場の被災者ら約330人からはすすり泣きの声がもれた。
今回、杉は今年で5回目となる東日本大震災追悼復興祈念式に出席。追悼詩の朗読は毎年行われ、2012年に女優の小雪(39)、翌13年には女優の広末涼子(35)が招待された。
杉は震災直後の11年4月、妻の歌手、伍代夏子(54)らと福島県や宮城県で炊き出しによる支援活動を展開。下積み時代の2年間、カレー店で腕を磨いた特製カレー約5700食などを提供してきた。
昨年は廃炉作業が進む福島第1原発を訪問。水素爆発を起こした4号機などを視察し、過酷な作業に従事する作業員らを激励した。