プロ野球巨人の新オーナーに就任し、記者会見する老川祥一氏=東京・大手町の読売新聞本社【拡大】
株主総会には長嶋茂雄終身名誉監督(80)も出席し、終了後に渡辺氏、長嶋氏、老川オーナーで話す機会があったという。老川オーナーは「『再生』と言うよりは『新生』。新しく生まれる」と改革を誓ったが、球界は混乱。盟主が失った信頼を取り戻すのは容易ではない。 (長崎右)
元東京地検特捜部長で新たに取締役オーナー代行に就任した松田昇弁護士「私に託された使命は球団の規律の確立であり、検察官、弁護士、預金保険機構などでの経験を基にしながら、老川オーナーを全力で支え、この大役を果たして参ります」
オーナー会議
日本野球機構(NPB)の最高の合議・議決機関。オーナーの互選によって議長を選出し、コミッショナーの選任や野球協約の変更などの重要事項の最終決定を下す。議長の任期は1年。原則として年2回以上招集する。オーナー総数の4分の3が定足数で、議決は出席者の4分の3以上の同意を必要とする。オーナー会議の議長が任期途中で辞退した場合を想定した規定はない。
老川 祥一(おいかわ・しょういち)
1941(昭和16)年10月25日生まれ、74歳。東京都出身。早大政治経済学部卒業後、読売新聞社に入社。政治部長、取締役編集局長、大阪本社代表取締役、読売新聞グループ本社取締役社長、同社取締役最高顧問などを経て2014年12月から同社取締役最高顧問・主筆代理・国際担当に就任した。
松田 昇(まつだ・のぼる)
1933(昭和8)年12月13日生まれ、82歳。北海道出身。63年に検事任官。ロッキード事件では東京・目白台の田中角栄元首相の自宅へ出向いて逮捕、東京地検への同行を求めた。東京地検特捜部長時代は主にリクルート事件に関わった。最高検刑事部長などを経て、読売新聞グループ本社と読売巨人軍の特別法律顧問を歴任。