湯地正裕
2016年3月12日03時06分
九州新幹線の全線開業から、12日で5年を迎えた。博多から鹿児島中央駅まで最速1時間19分で結び、関西から山陽新幹線との直通運転も始まった。12日には、すべての駅で記念イベントが開かれる。
博多駅では、駅前広場でのコンサートがあり、ミニ新幹線の運行など子どもが楽しめるコーナーも設けられる。熊本駅では12日午前、熊本県のキャラクター「くまモン」が出発式に登場する。鹿児島中央駅は地元高校生による書道パフォーマンスがある。一部の駅でのイベントは13日も開催される。
九州新幹線は2004年に新八代―鹿児島中央間が先行開業し、11年に博多―新八代間が開通した。部分開業からの利用者は8476万人(昨年9月末時点)。全線開業から5年間の利用では6千万人を突破したとみられる。
利用者は毎年増え、今年度は1300万人を超える見込み。博多―熊本間は通勤や出張といったビジネス利用が堅調で、1日平均の利用者は5年間で約1割増えた。ただ、いまの乗車率は5割弱で、JR九州は空席の目立つ昼間の運行本数を減らし、朝夕や週末に増便するなどしてきた。
新幹線が起爆剤となり、大阪と鹿児島の間の人の往来は空路を含めて大幅に増えているが、JR九州の青柳俊彦社長は「九州ではまだ新幹線の活用が十分でない面もある。(地域の活性化のためにも)有効な手段になるよう努力したい」と話している。(湯地正裕)
おすすめコンテンツ
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞社会部
PR比べてお得!