トップページ社会ニュース一覧原発事故5年 賠償求める動き続く
ニュース詳細

原発事故5年 賠償求める動き続く
3月12日 7時23分

原発事故5年 賠償求める動き続く
k10010440491_201603120720_201603120722.mp4
原発事故の賠償を巡って国の紛争解決センターが扱った住民と東京電力との交渉のうち、継続中の事案の数は事故から5年がたった今も2700件を超えています。また、東京電力や国に対して裁判を起こした人たちは全国で1万人を超えていて、依然として賠償を求める動きが続いています。
国の原子力損害賠償紛争解決センターによりますと、福島第一原発の事故の賠償を求める住民が東京電力との交渉の仲介を申し立てた件数は、5年前から先月末までで合わせて1万9211件でした。多くは和解が成立しましたが、被害の回復が進まず、再び仲介を申し立てる人や、これまで被害を訴えられず新たに申し立てを行う人が後を絶たず、交渉が継続中の事案は先月末の時点で2721件と、ここ3年半ほどの間、ほとんど減っていません。
また、東京電力や国に賠償を求める集団訴訟も相次いでいて、弁護団のグループによりますと、少なくとも18の都道府県で1万1900人余りが訴えを起こしているということです。
原発事故の賠償に詳しい大阪市立大学の除本理史教授は「件数の多さは、被害が極めて異例の大きさだということを示していて、救済されていない被害が残されていることを直視する必要がある。被害の補償のための息の長い取り組みを継続することが求められる」と話しています。

関連ニュース

このページの先頭へ