ヘルパー資格、収入13、14万円=「櫻井千鶴子」の偽名使う―菊地容疑者

 17年もの逃亡生活を続けた菊地直子容疑者(40)は逃亡中に「櫻井千鶴子」の偽名を使い、相模原市緑区の介護施設に勤務、月14万円程度の収入を得ていた。同僚の男性社員が4日、取材に応じ「まさか」と驚きを隠せない様子で話した。

 この社員によると、菊地容疑者は櫻井千鶴子と名乗り、44歳と年齢も偽っていた。就職したのは2010年夏。犯人蔵匿容疑で逮捕された高橋寛人容疑者(41)が仲介し、初めは潜伏先住居のそばにある訪問介護業者の事務所に経理担当として採用され、給与計算などをしていた。

 今年1月にはホームヘルパー2級の資格も取得。介護施設に週2〜4回通い、高齢者の排せつや入浴の介護もするようになった。

 採用時、高橋容疑者は「内縁の妻で3年ほど付き合っている」と菊地容疑者を紹介したという。

 アルバイト契約で、時給は850円。月13万〜14万円の収入だった。口数は少なかったが、働きぶりは真面目で、遅刻や欠勤もなし。経理経験はないとしていたが、パソコンを上手に使いこなしたという。過去を語ることはなかったが、問われると埼玉県出身で、以前は町田市に住み、倉庫会社に勤めていたと答えた。「趣味はゲーム」と話すこともあったという。 

[時事通信社]