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【スポーツ】<首都スポ>大学サッカー リーダー蹴春トーク 流通経大新主将・塚川孝輝2016年3月11日 紙面から
4月に開幕する第90回関東大学サッカー1部リーグ(東京中日スポーツ後援)の新主将たちに今季の抱負を聞いていく連載、「リーダー蹴春トーク2016」が3回目を迎えた。今回登場するのは流通経大のボランチ、塚川孝輝(3年・広島観音)。“打倒関学大”の最終目標に向け、まずは7年ぶりのリーグ優勝を狙う。たったひとりの人にも嫌われたくないというニューリーダー。部員全員が何でも腹を割って話し合える、和気あいあいとした雰囲気づくりを目指す。 (取材・構成、関孝伸) −高校時代も主将だったと聞きました 塚川「正直、キャプテンキャラではないと思います。高校のときも今回も、最上級生になるまでに試合にたくさん出ていたのが自分だったから、それでキャプテンになったんじゃないかなと理解しています」 −強烈なキャプテンシーをもってチームを引っ張るタイプではないということですね 「高校のときは、監督がガーッと怒った後にみんなをなだめる役回りのキャプテンでした。自分でいうのもなんですが、優しすぎるというか、人に厳しくしたり、怒ったりすることがあんまりできない人間なんです。友だちに嫌われることが本当にイヤ。たったひとりからでも、『アイツ、うざくねぇ?』とかって言われたらイヤなんです」 −どうしても怒る必要が出てきたらどうしますか? 「個別に呼んで、ふたりっきりで話します。みんなの前で頭ごなしに怒鳴ったりはしません」 −チームをどのようにまとめていくつもりですか? 「いろいろな人に話しかけて誰とでもワイワイするのが好きなので、みんなと仲良く協力し合ってチームをまとめていきたいと考えています。仲がいい友だちとは腹を割って何でも話せるじゃないですか。チーム全体がそういう雰囲気になるようにしていきたいです。ただ、単なる仲良しこよしの集団になってはいけないということはもちろん分かっています」 −理想の主将像があるそうですね 「おととしのチームのキャプテンだった、鈴木翔登さん(現J2熊本)が理想です。大会で遠征したときなどに、後輩の仕事である洗濯を後輩と一緒になってやっていました。それを見ていてすごいなと思いました。だから、翔登さんは自分たち下級生からの信頼も厚かったんです。基本的にはいじられキャラでメチャメチャ親しみやすいキャプテンだったので、チームはいい雰囲気になっていました。でも、やるときはやるという人でした。そのときに2冠(総理大臣杯全日本大学トーナメントと全日本大学選手権)を取ったので、自分もそういうチームを目指します」 −塚川選手も後輩と一緒に洗濯をやるわけですね 「自分も洗濯や荷物運びを率先してやります。自分に限らず、新4年生全員が下級生から尊敬されるようになる必要があると思います。そうなれば、後輩たちがちゃんとついてきてくれるでしょうし、そういうチームは勝てなくて苦しいようなときが来ても乗り切るでしょう。おととしのチームは翔登さんだけではなくて、4年生全員がすげえと思える存在でした。尊敬できる先輩たちでした。下級生だった自分たちの中に、『4年生のためにも優勝したい』という気持ちがありました。そういうチームが強いんだと思います」 −ピッチの上では個人的にどんなパフォーマンスを見せたいですか? 「気持ちや球際での強さが自分の特長なので、戦う姿勢を全身からみなぎらせるようなプレーを心がけます。調子の波が激し過ぎるのが課題なので、まずはそれをなくしたいところ。調子が悪くても、悪いなりにしっかりとしたプレーができるようになりたいです」 −昨年は大学創立50周年という節目の年でしたが、残念ながら無冠に終わりました。一昨年の2冠獲得を知る塚川選手としては、今年はタイトルがほしいところです 「去年は大事なところで踏ん張れずに、全部惜しいどまりで終わってしまいました。自分個人としてはインカレ(全日本大学選手権)の準々決勝で特に悔しい思いをしました。関学に1−2で負けたんですが、1−0とリードしている場面から自分が試合に出て逆転されたんです。自分は何もできませんでした。屈辱的でした。あんなに悔しかったことはありません。その思いを晴らしたいです。インカレは年度最後の大会なので、そこで勝つために、まずは失点しないことをチームのベースとして4月からのリーグ戦で優勝を目指していきます。最終的には“打倒関学”です」 −最後に今年のチームのモットーを教えてください 「『ノーペイン、ノーゲイン』、苦しみなくして喜びなしです。いくつか候補があった中から、みんなで決めました。苦しい思いをすればするほど、その分だけ喜びが返ってくるとの思いを込めて、これにしました。どのチームよりも苦しい練習をこなしていきます」 <塚川孝輝(つかがわ・こうき)> 1994(平成6)年7月16日生まれの21歳。広島県出身。184センチ、78キロ。地元広島市の本浦幼稚園年中組のときに仁保少年サッカークラブでプレーを始め、同クラブに8年間所属した。J1広島のジュニアユースチームから広島観音高へ。同高3年時に全国高校選手権に出場したが、初戦負けした。流通経大では1年のときから出番を与えられ、3年連続して関東大学選抜入り。先のデンソーカップチャレンジには関東大学選抜Aの一員として参加し、大会のベストイレブンに選出された。 ◇ 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」面がトーチュウに誕生。連日、最終面で展開中 PR情報
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