飛行機に自動トラッキングシステム搭載すべきと国連がアナウンス
悲劇を繰り返さないためにも。
国連の航空局は、飛行機には緊急事態が起きると自動で位置情報を送信する、遭難時自動トラッキングデバイスが搭載されるべきと発表しました。
国連はシカゴ条約(国際民間航空条約)の「Annex6 航空機の運航」に新たに条項を加えました。これを受け、MH370便が消息を絶ってからちょうど2年目の3月8日付で、国際民間航空機関が新たな規定の採用を発表。
新たなデバイスは「遭難状況では少なくとも1分ごとに情報を」送信可能であるべきだとしています。これにより、緊急状況でリアルタイムに当局が航空機の位置をトラッキングすることが可能になります。これは、MH370の悲劇が起きたときにはできなかったことです。
国際民間航空機関はそれに加えて二つの安全対策規定を採用しています。まずはコックピットの25時間までの音声録音、これは何か起きた際に「すべての段階をカバーするため」。もうひとつは、航空機は「フライトレコーダーのデータを、タイミングを逃すことなく回収して提供できるようにする術を搭載」すべきとしています。フライトレコーダーの回収は多くの場合複雑な手順が必要ですが、この手順をどうやって単純化すればいいのかは明確に述べられていません。
シカゴ条約の条項が実施されるのは2021年から。過去の惨事が繰り返されることがないよう、それまでにしっかりした対策をする時間はたっぷりありそうです。
Jamie Condliffe - Gizmodo US[原文]
(abcxyz)
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