関電、５月値下げ断念
高浜原発停止、燃料費増大

記者会見を終え、頭を下げる関西電力の岩根茂樹副社長（左から２人目）ら＝１１日午後、大阪市

　関西電力は１１日、５月１日実施を表明していた電気料金の値下げを断念すると発表した。値下げの前提だった高浜原発３、４号機（福井県）の本格稼働が、９日の大津地裁の運転差し止め仮処分決定で見通せなくなったため。関電の料金は当面高止まりし、４月の電力小売り全面自由化以降、割安な新電力各社への顧客流出が加速しそうだ。

　岩根茂樹副社長は大阪市の本店で記者会見し、あらためて、値下げする時期について「前提が壊れて一から検討している。現時点では（見通しを示すのは）難しい」と説明。今後、大津地裁の決定が覆って運転再開を果たせば「値下げを実施したい」と述べた。

【 2016年03月11日 15時30分 】