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中国財政相「財政赤字は構造改革のために必要」3月7日 17時45分
中国の全人代=全国人民代表大会に合わせて、楼継偉財政相が、7日、記者会見し、ことしの予算案で財政赤字の拡大を見込んでいることについて、景気に配慮しながら構造改革を進めるために必要だとしたうえで、ほかの国に比べればまだ余裕があり、大きな問題ではないと強調しました。
この中で楼継偉財政相は、中国のことしの予算案で、財政赤字をGDP=国内総生産に対する比率で去年より0.6ポイント高い3%と見込んでいることについて、「『中高速の成長』を実現しながら構造改革を進めるために必要だ」と述べました。そして、財政赤字が増える要因として、石炭や鉄鋼といった過剰な生産能力の削減に伴い失業者が増えるため、再就職や生活の支援などで歳出が増加することや、中小企業向けの減税などで歳入が減少することを挙げました。そのうえで、楼財政相は「政府債務のGDP比は40%程度で、ほかの国より低くまだ余地がある」と述べ、財政上、大きな問題ではないと強調しました。
一方、楼財政相は、景気が減速するなか、銀行の貸し出しに占める不良債権の割合がこのところ増加していることについて、構造改革を進めれば、その割合はさらに増えるおそれがあるという認識を示し、金融システムの安定のため、必要があれば財政面から支援する考えを示しました。
一方、楼財政相は、景気が減速するなか、銀行の貸し出しに占める不良債権の割合がこのところ増加していることについて、構造改革を進めれば、その割合はさらに増えるおそれがあるという認識を示し、金融システムの安定のため、必要があれば財政面から支援する考えを示しました。