仁和公園、存続要望相次ぐ 京都市、初の住民説明会
京都市上京区の立本寺の境内地にある仁和公園を京都市が3月末で閉鎖する計画について、市の住民向け説明会が10日夜、地元の仁和学区で初めて開かれた。住民からは公園の存続を求める声が相次いだが、市は寺側との借地契約が今月末で切れるとして、公園を廃止する方針を示した。
仁和公園は、立本寺の境内の一角を市が賃借し、1954年に開園。仁和学区東側区域の唯一の公園で、広さ約1700平方メートル。寺は民間事業者に跡地を貸し、老人ホームを建設する計画が進んでいる。
説明会では、財政難で寺側から2年前に賃料の値上げ要望があった点や、昨年7月に公園廃止の方針が決まっていたにもかかわらず、地元に十分な説明をしなかった市の対応について非難が続出。市公園管理課の岩田貴子課長は「説明が遅れたことは大変申し訳なく、おわび申し上げます」と陳謝した。
市は代替公園の確保に向けて立本寺と交渉中だと説明したが、住民からは「公園に遊びに来ている子供はどこへ行ったらいいのか」「もう一度、寺と交渉できないのか」などの声が上がった。「とにかく廃止はストップして」との訴えに、岩田課長は「いただいた意見をしっかり受け止めたい。年度内にまた説明会を開催する」と述べた。
【 2016年03月10日 22時04分 】