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福島の外国人労働者最多に 原発事故前を上回る 国籍別では中国が最多
福島県で働く外国人労働者数が平成27年10月末時点で4323人に上り、東京電力福島第1原発事故前の数を上回って、統計がある21年以降で最多になったことが10日までに、福島労働局のまとめで分かった。全国的な外国人労働者の増加傾向が背景にあるが、原発事故による放射線への不安や風評が和らぎつつあることも要因とみられる。
福島労働局によると、22年10月末に3767人だった外国人労働者数は原発事故後の23年同時期には33.8%減の2493人に大幅に減少したが、26年には3386人まで回復していた。雇用している事業所数も27年は1013で、22年の770、26年の806を超え、過去最多となった。
同局は「原発事故への不安が払拭されてきたことが要因の一つ」と分析する。
27年の国籍別は、中国が1794人(41.5%)で最多。フィリピン847人(19.6%)、ベトナム462人(10.7%)と続き、東アジア、東南アジアが8割以上を占めた。