レスター・シティのサポーターが「地震」起こす 終了間際の逆転で
- 2016年03月9日
サッカーの試合でゴールを喜ぶサポーターが作り出す「地震」が、イギリスで初めて記録された。
レスター大学の研究チームが、プレミア・リーグ首位レスター・シティの本拠地キング・パワー競技場近くに地震観測計を設置したところ、2月27日の試合でマグニチュード0.3を観測したという。
試合終了間際にレオナルド・ウジョア選手が劇的な逆転ゴールを決めた時、サポーターたちが「いきなり発したエネルギー」が原因とみられている。最多得点選手ジェイミー・バーディーにちなみ、揺れは「バーディー地震」と命名された。
地震観測計はレスター大学の地質学の学生たちと英地質調査所が、世界中の地震を観測するためにスタジアムから500メートル離れた小学校に設置したもの。
英地質調査所の地震専門家、ポール・デントンさんは、ラグビー場の方が近くにあるため、ラグビーの試合で揺れを観測するのではないかと予測していたが、まだ発見できていないという。
「サッカーという競技の本質があらわれている。ずっと長いこと緊張が続いた挙句、予想もしなかった魔法のような瞬間が4~5秒やってくるんだ」
「レスター・シティの場合、もう試合開始から89分たって、試合は終わったも同然だった。単なる歓声とか拍手とかではなくて、3万人が一度に立ち上がったんだ。とてつもないエネルギー量だ」
デントンさんはレディングの音楽祭や市内を通過する貨物列車による振動も計測している。ほかのサッカー・チームではどうか、今回の結果を比較してみたいと話している。
子供たちに科学に関心をもってもらうきっかけになるかもしれないと、デントンさんは期待している。
レスター・シティは今季、予想を裏切りプレミア・リーグの首位を走っている。残り9試合で2位に5ポイント差と優勝に期待がかかる。
学生たちは今後も、レスター・シティの試合を計測し続け、ツイッター・アカウント@VardyQuake でデータを発信していく方針。
(英語記事 Leicester City fans caused 'earthquake' after last minute winner)