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 欧州中央銀行(ECB)は10日の金融政策を話し合う理事会で、追加の金融緩和策のパッケージを決めた。政策金利を過去最低である現在の0・05%から0%に引き下げるほか、民間銀行がECBに余った資金を預けるときに適用される金利も、現在のマイナス0・30%からマイナス0・40%に拡大する。いずれも16日から。国債などを買って市場にお金を流す量的緩和策も強化する。

 原油安や新興国経済の減速を受けて、ユーロ圏では物価が下がっている。物価が持続的に下落するデフレを防ぐねらいがある。

 政策金利を引き下げるのは2014年9月に0・15%から0・05%に引き下げて以来。

 マイナス金利の幅の拡大は昨年12月以来。マイナス金利の幅が広がると、民間銀行にとってはECBにお金を預けるほど手数料がかかってしまう。このため、企業などへの融資に回す効果があるとされる。

 また、昨年3月から始めている量的緩和策では、国債などの買い入れ額を現在の月600億ユーロ(約7兆5千億円)から200億ユーロ増やす。4月から実施する。市場に流すお金の量をさらに増やすことで、企業や消費者がお金を借りやすい環境をつくるねらいだ。

 ユーロ圏の2月の消費者物価上昇率(速報値)は、前年2月に比べてマイナス0・2%。昨年9月以来、5カ月ぶりにマイナスに転落し、物価が下がっている状態だ。エネルギー価格の下落などが響いたためで、ECBがめやすとする2%弱の物価上昇を大きく下回っている。(ロンドン=寺西和男)