五
結局ダウンロードサーバーは、別に手配した韓国系企業が土日に構築しなおした。しかし、プレイヤーのダウンロード欲求のピークは過ぎており、無駄なカネがかかっただけだった。何のために余裕を持たせて数日前からダウンロード可能にしたのか。同時に張れるセッションが少なくても日数があれば問題なかったのではないか。全てが噛み合っていなかった。
そして、ゲームサーバーのオープン日となり、それなりにアクセスが集中したし、一万五千人捌ける新品のサーバーは、ゲーム自体のクソ仕様によりマップあたり800人しか捌けなかった。
800人しか捌けないのに、ログインしたプレイヤーがゲームスタート時に送り込まれる「練習場マップ」に滞留してしまうものだから、そこで詰まってしまい、新たにプレイヤーがログインすることは不可能になった。
そこでPはエンジニアのJを怒鳴りつけ「練習場が狭いから滞留するんだ。ゲームスタートしたら練習場じゃなく、広い街にキャラクターが出現するようにして、プレイヤーが練習場に溜まらないようにしろ!」と厳しく命令し、真面目なJは急いでクライアントプログラムの修正にかかり、半日してパッチ適用が可能になった。これでプレイヤーはゲーム開始後、「練習場マップ」をすっ飛ばして、広い「街マップ」に送り込まれることになる。
パッチ後、案の定800人が「街マップ」に滞留してしまうものだから、そこで詰まってしまい、新たにプレイヤーがログインすることは不可能になった。