サブカテゴリー

PR:

広島中3自殺「学校に責任」生徒「どうせ先生は聞いてくれない」

 広島県府中町立府中緑ケ丘中3年の男子生徒=当時(15)=が誤った万引記録に基づいて進路指導を受けた後に自殺した問題で、指導用資料のデータ管理ミスや担任教諭による配慮を欠いた進路指導などが重なり、学校側が「学校としての責任がある」と結論付けていたことが10日、共同通信などに開示された調査報告書で明らかになった。

 一方、文部科学省は10日、原因究明や再発防止策を話し合う省内チームを設置すると発表した。同日夕に初会合を開く。

 報告書は約50ページ。今年2月29日付で坂元弘校長ら5人が取りまとめた。

 報告書によると、男子生徒が1年生の時にコンビニで万引をしたという、事実と異なる内容が記載された生徒指導会議用資料が進路指導に使われた。実際に万引したのは別の生徒だった。

 報告書は、誤認した理由として、教諭間の報告が口頭のみで行われたことと、誤りに気付いた後に元のデータを修正しなかったことの2点を挙げた。

 男子生徒の担任教諭が実施した進路指導については「落ち着いた場所で話を聞くなどの配慮に欠けていた」と指摘した。昨年11〜12月に計5回行われた指導は、教室前の廊下での立ち話で、いずれも5分程度だったことが既に分かっている。

 亡くなった生徒は悩みを教職員に相談できず「どうせ言っても先生は聞いてくれない」という思いを保護者に話していたという。

 同校は昨年11月、高校入試のために校長が推薦を出す基準を厳しくし、1、2年時の非行歴も判断要素に加えていた。

 生徒の進路を話し合う会議の資料を準備した教諭は、誤った万引記録が含まれた資料について「正確に記載されているはずだ」と信じていた。

[ 2016年3月10日 11:30 ]

Webtools & Bookmarks

注目アイテム

ニュース

注目アイテム

スポニチwikiランキング

      人気ニュースランキング

        ※集計期間:

        » 続き

        【楽天】オススメアイテム
        クイックアクセス
        スペシャルコンテンツ