【巨人】新オーナー代行・松田氏は人情派検事 田中角栄氏にトイレでそっとハンカチ

2016年3月10日6時0分  スポーツ報知

 巨人・高木京介投手(26)が野球賭博に関与していたことが新たに分かった問題で、球団は9日、フロントの新人事を発表した。引責辞任する白石興二郎オーナー(69)の後任として、読売新聞グループ本社取締役最高顧問の老川祥一氏(74)が新オーナーに就任。オーナー代行には、弁護士で元東京地検特捜部長の松田昇氏(82)が就く。

 元最高検察庁検事の土本武司氏(81)は、東京地検時代に同僚だった松田氏について「誠実かつ上品で、検事には非常に珍しいタイプだった。人の情に厚く、被疑者からも信頼された人だった」と語った。

 「人情派検事」の象徴として、土本氏は「周囲から聞いた話」と前置きした上で、松田氏が関わったロッキード事件にまつわるエピソードを披露した。「松田さんはある日、逮捕された田中角栄元首相と偶然トイレで一緒になった。用を足し終えて角栄氏が手を洗っているところを見ると、ぬれた手をティッシュで拭っていたそうです。松田さんが角栄氏にハンカチを手渡すと、角栄氏は黙って受け取り、松田氏に礼を言って、その場を後にした。その後、しばらくしてから角栄氏から手紙が届き、中には礼状ときれいに洗濯され、折りたたまれたハンカチが入っていたというんです」

 土本氏は、松田氏と同じ事件を担当したことはないが、難しい法律関係の問題でよく話し合う機会があったという。「検事というと、ややもすると高圧的で威張っているイメージがあるが、それとは相いれないタイプです」と、その人柄を評した。

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