動画では、まず冒頭に「Dr.Mario」の画面が現れます。個々では、チェック柄の周囲ブロックを背景ではなくオブジェクトとして認識し、画面中程の設定情報を背景として表示しています。3D化しているため、表示確度はグリグリと変更することができ、この画面に関しては比較的うまく3D変換できていることがうかがえます。
一方、比較的複雑な背景画を持つコナミの「魂斗羅」では、まずタイトル画面で主人公キャラが何処かからワープしているかのような押し出し感を伴って描かれるものの、横スクロールのプレイ画面では足場のぶぶんがしっかりと遠近感を伴って立体化されています。ただ、キャラが水中を進む場面では水の表現に混乱も見られます。魂斗羅特有の画面奥の方向へと進む擬似3D面は、強制的な3D変換は控えられ、キャラが半透明になってしまってはいるものの素直な画面表示を見せます。
動画ではほかにもいくつかのゲームをデモしています。特に背景の単純な「ロックマン」や「スーパーマリオブラザーズ」では、かなりの精度で立体化が機能しており、このまま遊んでみたいと思わせる出来。一方、背景オブジェクトのテクスチャが細かい「影の伝説」などでは、キャラが完全に背景の向こう側に行ってしまいゲームどころではなくなる場面もちらほら。グラフィックが秀逸な「悪魔城ドラキュラ」も背景とオブジェクトの区切りが難しいようです。
3DNES を開発する Geos Studio は、アルゴリズムの開発において、「スーパーマリオブラザーズ」を基準としていることを明かしています。このため、「魂斗羅」や「悪魔城ドラキュラ」のようなリアル志向のグラフィックを持つゲームでは背景とオブジェクトの認識にさらなる開発が必要であることを認めており、今後ベータ版を重ねる上で改善していくべきポイントとしています。