2016.03.10 12:00
国内外の広告クリエイティブの世界で活躍する電通、monopo、サン・アド、カヤック、スパイスボックス、PARABORA/太陽企画の6チームが集結。2月23日、amidusが主催するBusiness Design Programの第一弾として「Transight 事業創造会議」が開催された。「Transight」とは空間ごとのレイアウトが可能なモジュラーシステムのこと。企画チーム、技術サプライヤー、協業パートナーの三者が協働して店舗・住宅・オフィス空間における「Transight」を使った事業企画を考えるアイディアソンにSENSORSクルー・灰色ハイジも参加。冷蔵庫・医療・テトリス?企画のプロ達が「Transight」を使って挑んだ空間の再定義とは。 【Sponsored by 株式会社デザインアーク】
SENSORSクルーとしてアイディアソンに参加した、インタラクティブプランナーの灰色ハイジ。テーマ商材である「Transight」と共に。
インテリア・建材・オフィス・レンタルという4つの事業で空間創造を手がけてきた「デザインアーク」。アイディアソンの前日に行われた事業戦略発表会で「Transight」はお披露目された。開発の背景についてはデザインアーク、amidusそれぞれの仕掛け人達にインタビューを行った記事をご覧いただきたい。
最近開催されることが増えているアイディアソンだが、amidusが主催する「Business Design Program」がユニークなのは"Transight"というプラットフォームを提供した上で、その中身に特化してアイデアを発想してもらうというものだ。企画チーム、技術サプライヤー、協業パートナーの三者が一体となって共創することで事業化の可能性も高まるのではという仮説の元、今回のアイディアソンには広告業界のプロフェッショナル達が集結。
企画趣旨を説明する主催のamidus代表・田淵淳也氏
モノを作ってから広告するのではなく、「作りながら・伝えながら・売りながら」というふうに3つの"ながら"をグルグル回していくことが、変化の早いユーザーニーズを掴むプロダクトを開発する鍵になるのではなかとamidus代表の田淵淳也氏は語る。
企画チームとして参加したのは電通、monopo、サン・アド、カヤック、スパイスボックス、太陽企画/PARABOLAの6社。まず始めに、各チームが事前に企画してきた、店舗・住宅・オフィス空間における「Transight」が使われている商品・サービス・事業アイデアのプレゼンテーションが行われた。イベントの後半には異なるお題が発表され、即興で企画を作り上げるアイディアソンも行われた。
電通チーム「THERMO CLOSET」
monopo「Dr. BOX」
カヤック「SHOPGRAM」
イベントの後半では「働いている人にとって新しい価値を生むような」オフィス環境の改善を「Transight」で行うためのアイデアというお題の元、6チームがそれぞれ即興で企画を練り上げプレゼンテーション実施。ブレストの過程もオープンにされ、会場の来場者や技術サプライヤーにとってはクリエイターの思考プロセスに触れる機会にもなった。
スパイスボックス「TETRI-SIGHT」
即興で作ったテトリスのモックも披露された。
サン・アド「うちの会社には放課後があります。」
PARABORA/太陽企画「子供のエネルギーをオフィスの電気へ。」
もともと広告業界に身を置いていた田淵氏は、事業会社側がクリエイターの持つクリエイティビティのポテンシャルをより有効活用し、事業開発に生かすべきだと提言する。今回の「Transight」を使った事業創造の取り組みにクリエイターを招集した理由の一つもそうした課題意識があったのだとか。イベントの途中では各チームからクリエイターが参加し、クリエイターの定義、ビジネス創造へのポテンシャルが語られた。
各チームの代表者が登壇したトークセッション「クリエイターとは?」
電通チームの一員としてアイディアソンに参加した灰色ハイジ。
「世に出たとき、どうユーザーとコミュニケーションをとるのかという部分を最初から逆算して考えながらアイデアを作っていくのが面白い取り組みだと思いました」とアイディアソンに参加した灰色ハイジは感想を述べる。
スペックの更新だけではユーザーのニーズが捉えられなくなった今、あらゆる業界のメーカーはクリエイターの創造性を必要としている。"オープンイノベーション"という言葉がもてはやされているが、今後クリエイターがそのキープレイヤーになる可能性は高い。この日に生まれたアイデアを実体化させるべく、「Transight」の挑戦は今スタートを切ったばかりだ。
SENSORS Senior Editor
1990年生まれ。『SENSORS』や『WIRED.jp』などで編集者/ライター。これまで『週刊プレイボーイ』『GQ JAPAN』WEBなどで執筆。東京大学大学院学際情報学府にてメディア論を研究。最近は「人工知能」にアンテナを張っています。将来の夢は馬主になることです。
Twitter:@_ryh