今話題の3Dプリンター等のデジタル工作機器を利用できるコワーキングスペース「カラム」が山口県周防市に誕生したのは、今年(2016年)の1月。私は偶然、「カラム」のオープン前日に車で店の前を通り、早速オープン初日から利用することができました。
私のような物書きにとっては、2時間700円からオフィスとして使用できるって、本当にありがたいことです。それに加えて、私は「カラム」運営者の堀江さんの「起業したい人やビジネスマンのネットワークを作る場所作りにかける情熱」に大きく心揺さぶられました。
そこで今回は、堀江さんにコワーキングスペース「カラム」を作ったキッカケやクラウドファンディング活用の裏話を聞いてきました。
コワーキングスペースとは?
コワーキングスペースとは、違った業種や年齢層の方々が集って仕事をしたり、アイデアを出し合って共有する場所を提供する所を意味します。Wikipediaによると、
コワーキングが行われる環境(「コワーキングスペース」と呼ばれることもある)はシェアオフィスやレンタルオフィスとは異なり、実務を行う場所が個室ではなく図書館のようなオープンスペースとなっている。また、すべてのスペースを共有したり、イベントを行ったりといった試みを通して参加者同士のコミュニティ育成を重要視する傾向が強いことも大きな違いのひとつである。(Wikipedia)
山口県周南市にあるコワーキングスペース「カラム」は、常に地域活性化や新規雇用創生を目指し、常にコミュニティ作りに取組んでいます。そんな「カラム」創業のキッカケや苦労話等を堀江社長のインタビューを交えてご紹介します。
起業のキッカケやクラウドファンディングの話を聞いた。
カラム創業者の堀江厚志社長(以下:堀江氏)にお話を聞きました!よろしくお願いします!
ー創業しようと思った切っ掛けを教えて下さいー
堀江氏:ネット上では10年後に無くなる仕事が増えると言われる中で、都会では仕事の種類が豊富にあるのに対して田舎では限られた業種や職種しかないのが今の現状ですよね。
この現状に対して自分のやりたい仕事が地元でもできる様になる環境と場所を提供し、そこからまた新しいビジネスが色んな人と絡み合って誕生したら面白いんじゃないか?と思ったのが創業を決めたキッカケです。その意味も含めて店舗名称を「カラム」に決めました。
ー創業場所を周南市に決めた理由は?ー
堀江氏:近くにデジタル系モノ作りが盛んな徳山高専や徳山大学が近くにあります。このようなクリエイティブな若者が集まる地域の特徴を活かしつつ、コワーキングスペース・カラムを拠点として何かモノ作りが出来る切っ掛けになればと思いまして周南市に拠点を置くことを決めました。
ー創業する事で一番苦労した点は?ー
堀江氏:最初は下松市で創業を考えていたのですが、予算や自治体の環境が下松市では制約が厳しかったですし創業場所を探すのが一番苦労しましたね。
予算が無かったので、店内の改装費用を抑える目的も兼ねて店内の改装やデスク机や棚はすべて手づくりで作成しました。それらに費やす労力が辛かったですね。
ー創業して良かった点や嬉しかったことはありますか?ー
堀江氏:今まで山口県でコワーキングスペースの様な環境が少なかったので、店舗に来られたお客様の中には「こう言う場所が欲しかった」と言って頂けることが増えたり、コワーキングスペースが出来たことで、訪れた方の新たな出会いやビジネスが生まれたりするとやり甲斐を感じますね。
ークラウドファンディング「KAIKA」を募る目的を教えて下さいー
堀江氏:設備の増強や補修をするとなりますと、融資だけでは補えない部分をクラウドファンディングを通じて募っております。クラウドファンディングを利用する狙いは資金調達というだけでなく、山口県でもクラウドファンディングを使って新しいことに挑戦していることを宣伝できる効果も狙っています。
融資金額は1万円から融資可能にしており、投資していただいた方には投資家特典も用意しております。今現在、目標額100万円の半分くらい集まっていますが、現在も投資家募集中です!クラウドファンディング「KAIKA」にご賛同いただける方は、ぜひご支援をよろしくお願いいたします。
ーどのようなお客様をターゲットにしておられますか?ー
堀江氏:単なるノマドワークだけに拘らず、これから起業する方やSNSを使ったらビジネス相談、新しいビジネスにチャレンジしたい方がここを拠点として何かのヒントやアイデアが生まれて、そこからまた違ったビジネスが生まれるシナジー効果や店の名前にもなっております人と人が絡む=「カラム」事で違う発想が出てくる事を期待したいですね。
他には地方の営業所規模が縮小する中で、営業所代わりに使って頂いてもいいですし、仕事合間の息抜きの場所や簡単な打ち合わせ場所としても活用できます。
ー他県のコワーキング・スペースとの違いを教えて下さい。ー
堀江氏:田舎にコワーキングスペースがあること自体十分画期的だとは思いますが、Fab施設(アナログ・デジタル工作機器が利用可能な施設)とコワーキングが合体した施設は中国地方には非常に珍しく、その斬新さが地元に与えるインパクトは大きいと考えています。
会社や各個人様がFab施設を利用して簡単な試作部品やスマートフォンのケース等、オリジナルな作品造りに活用して頂けるのではないかと思っております。
他にはショーケースを店舗外から見える様にハンドメイド品の展示や販売代も行ってまして、大変好評でございます。また、カラムの公式Facebookでカラムユーザーのハンドメイド作品写真を掲載し、集客効果を高める取組も行っています。
ーコワーキングスペース運営で、工夫していることはありますか?ー
堀江氏:この店舗はドロップインと月極会員と料金プランが2種類選択できるプランなのですが、ドロップインで来店されるお客様の負担をなるべく軽減させる目的で、簡単な身分証明(免許証や学生証(社員証)を提示して頂ければ、申し込み用紙記入不要でスマートに利用できるようになっております。(入退室記録にはFeliCa搭載スマートフォンやおサイフケータイで記録管理可能です。)
自分のやりたい事を発表して皆と一緒に実現して行こうというイベント「痛快しゃべり場」(毎週日曜日午前10時〜)や、WEBサイト制作教室・レーザーカッターや3DプリンターやCNCミリングのデジ工作機の使い方講座なども開催しています。
―デスク机や棚が全て手づくりとは驚きました。起業するには自治体の環境も大切なんですね。堀江さん、貴重なお話をありがとうございました!
カラムの設備・料金プランのご紹介
インタビューさせていただいたカラムには、異業種の人々と交流の場としてだけでなく、ものづくりの場も提供してくれています。ノマドスペースからデジタル工作機器まで一挙公開!
作業スペース
多目的に使える作業スペースが揃っています。私は自由席も好きですが、のんびりできるお座敷ブースもお気に入りです。あなたのお気に入りスペースを見つけに来てみてはいかがでしょうか。
自由席
月極ブース画像(仕切り3席・外部ディスプレイ使用可(有料)
お座敷ブース(画像右側)
ショーケース
大好評のハンドメイド品の展示ブース。レイアウトの自由度が高くブランドイメージを演出しやすいのが特長です。Facebookでも随時展示ブース情報を公開しています。
あなたも何か作りたくなる!カラムのデジタル工作機器たち。
主な料金プラン
Fab施設として充実しているのもカラムの魅力ですが、料金プランも魅力の1つ。私のようにスポットで使いたい人に2時間500円はありがたすぎます。(利用料は2016年3月8日現在の価格です。詳しくは公式サイトをご確認ください。)
ブースの一時利用(ブース ドロップイン)
時間単位(ドロップイン) (非会員可) |
価格(税別) |
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2時間 | 700円 |
延長(1時間毎) | 300円 |
1日 | 2,000円 |
月極契約(9時〜17時) | 26,000円 |
ブース住所利用(オプション) | 4,000円 |
一時利用(ドロップイン)
通常ドロップイン (非会員可) |
時間単位価格(税別) |
---|---|
自由席(2時間) | 500円 |
延長(1時間毎) | 200円 |
自由席(1日) | 1,500円 |
月極自由席(9時〜17時) | 12,000円 |
月極自由席(フルタイム) 9時〜21時 |
16,000円 |
講師エリアレンタル(2時間) | 3,000円 |
設備機器レンタル料金
利用可能な機器名 | レンタル料金 |
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機器レンタル・プロジェクター(1時間毎) | 500円 |
印刷A4カラー(1枚) | 40円 |
印刷A4白黒(1枚) | 10円 |
印刷A3カラー(1枚) | 80円 |
印刷A3カラーノビカラー(1枚) | 90円 |
印刷A3ノビ白黒 | 40円 |
FAX送信(1枚) | 30円 |
FAX受信(1枚) | 10円 |
大判プリンター基本使用料 | 500円 |
工作機械講習90分(単独) | 2,500円 |
工作機械講習(2名以上の1人分) | 2,000円 |
機器使用(セルフ出力)レーザー(1時間) | 1,500円 |
機器使用(セルフ出力)3Dプリンター(1時間) | 700円 |
機器使用(セルフ出力)CNCミリング(1時間) | 1,000円 |
3Dプリンター材料(1ḡ) | 15円 |
レンタルショーケース | 月額2,500円 |
今なら、Facebookチェックインで記念品(タッチペン&ボールペン)プレゼントキャンペーン中です!「コワーキングスペースって何?」っていう疑問を解消するチャンスですので、ぜひ参加してみてくださいね。
ビジネスを形に出来る交流スペース「カラム」。
この店舗を知った切っ掛けは、新聞広告でもなくWebから得た情報でもなく、オープン前日に偶然車を運転している時にオープンに向けて準備中の店舗の前を通り過ぎたのが切っ掛けだったりします。そして、オープン初日に早速訪れてみて気さくな堀江社長さんと知り合うキッカケになりました。
カラムはクラウドファンディングを活用して資金調達を行っている等、他のコワーキングスペースとは一味違った雰囲気が印象的な場所です。山口県周南市の地域性を活かしながら新しいアイデアやビジネスをここから発信できるすばらしい環境が近くに出来たので活用したいですね。
店内も木目調に改装された店舗の雰囲気で木の香りがすごく居心地の良さを演出してます。山口県に仕事で出張等で訪れた際に是非立ち寄ってくださいね。
画像提供もカラム株式会社様にご協力いただきました!ありがとうございました!
クリエイティブコワーキング「カラム」の詳細情報:
事業署名 | カラム株式会社 |
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住所 | 〒744−0806 山口県周南市桜木2丁目1番1号 |
地図 | |
アクセス | 防長バス”馬屋”停留所あり(公式サイトが開きます。) |
店舗名 | クリエイティブコワーキング「カラム」 |
代表取締役社長 | 堀江 厚志(ほりえ・あつし) |
営業時間 | 午前9時〜午後9時 |
定休日 | 不定休 |
TEL | 0834-39-6410 |
FAX | 0833-39-6411 |
公式サイト | http://www.cws-column.net/ |