ニュース詳細
巨大地震以降 国内各地の火山で活動が活発化3月10日 7時18分
5年前に東北沖で巨大地震が発生して以降、国内では各地の火山の活動に高まりが見られます。巨大地震との関連性は解明されていないものの、専門家は、「巨大地震の地下への影響は数十年単位で続くため、引き続き注意が必要だ」と指摘しています。
気象庁によりますと、5年前の巨大地震のあと、国内の110の活火山のうち、全国の13の火山で噴火が発生しました。
おととし9月には長野と岐阜の県境にある御嶽山が噴火したほか、去年は鹿児島県の口永良部島や群馬と長野の県境にある浅間山、それに神奈川県の箱根山でも噴火が発生しました。
鹿児島県の桜島や諏訪之瀬島、それに熊本県の阿蘇山ではたびたび噴火が発生しているほか、小笠原諸島の西之島では3年前の11月からおよそ2年間にわたって活発な噴火が続きました。去年は8つの火山で噴火が発生し、口永良部島と桜島には初めて噴火警報が発表されました。
また、5年前の巨大地震の直後には、東北や東日本などの合わせて21の火山の周辺で地震活動が以前より活発になり、その後も各地の火山で火山性地震が増えたり、噴気が強まったりしていて、気象庁は、現在も13の火山に噴火警報や火口周辺警報を発表しています。
こうした火山活動の高まりと巨大地震との関連性は解明されていませんが、インドネシアやチリなどでマグニチュード9クラスの巨大地震のあとに、周辺で規模の大きな噴火が発生しています。
東京大学名誉教授で、火山噴火予知連絡会の藤井敏嗣会長は、「インドネシアでは巨大地震の6年後に、およそ1000年間噴火していなかったとみられる火山で噴火が発生している。5年前の巨大地震による地下への影響は数十年単位で続くと考えられ、国内の火山の活動が今後活発化することはありえないことではなく、引き続き注意が必要だ」と話しています。
おととし9月には長野と岐阜の県境にある御嶽山が噴火したほか、去年は鹿児島県の口永良部島や群馬と長野の県境にある浅間山、それに神奈川県の箱根山でも噴火が発生しました。
鹿児島県の桜島や諏訪之瀬島、それに熊本県の阿蘇山ではたびたび噴火が発生しているほか、小笠原諸島の西之島では3年前の11月からおよそ2年間にわたって活発な噴火が続きました。去年は8つの火山で噴火が発生し、口永良部島と桜島には初めて噴火警報が発表されました。
また、5年前の巨大地震の直後には、東北や東日本などの合わせて21の火山の周辺で地震活動が以前より活発になり、その後も各地の火山で火山性地震が増えたり、噴気が強まったりしていて、気象庁は、現在も13の火山に噴火警報や火口周辺警報を発表しています。
こうした火山活動の高まりと巨大地震との関連性は解明されていませんが、インドネシアやチリなどでマグニチュード9クラスの巨大地震のあとに、周辺で規模の大きな噴火が発生しています。
東京大学名誉教授で、火山噴火予知連絡会の藤井敏嗣会長は、「インドネシアでは巨大地震の6年後に、およそ1000年間噴火していなかったとみられる火山で噴火が発生している。5年前の巨大地震による地下への影響は数十年単位で続くと考えられ、国内の火山の活動が今後活発化することはありえないことではなく、引き続き注意が必要だ」と話しています。
東北の火山の周辺 地盤変化を観測
一方、5年前に東北沖で発生した巨大地震のあと、東北の火山の周辺では、地盤の変化が観測されています。
北海道大学の高田陽一郎准教授は地球観測衛星「だいち」の観測データを基に、東北から関東にかけての火山の周辺について、巨大地震前と直後で地殻がどう変化したかを解析しました。
その結果、秋田と岩手の県境にある秋田駒ヶ岳や、宮城と岩手それに秋田の県境にある栗駒山、宮城県と山形県にまたがる蔵王山、福島と山形の県境にある吾妻山、栃木と福島の県境にある那須岳の周辺で巨大地震後に地盤が沈降する変化が確認されました。
沈降の大きさは5センチから最大15センチで、高田准教授は、火山の地下深くにある、周囲の地盤と比べて比較的や軟らかいマグマだまりが地震で引き伸ばされたために、沈降が起きた可能性があるとしています。
これについて、東京大学名誉教授で火山噴火予知連絡会の藤井敏嗣会長は、「インドネシアでは、巨大地震の6年後に、震源域に比較的近いシナブン山でおよそ1000年ぶりに噴火が発生している。巨大地震による地下が不安定な状態は、数十年単位で続くと考えられ、引き続き注意が必要だ」と話しています。
北海道大学の高田陽一郎准教授は地球観測衛星「だいち」の観測データを基に、東北から関東にかけての火山の周辺について、巨大地震前と直後で地殻がどう変化したかを解析しました。
その結果、秋田と岩手の県境にある秋田駒ヶ岳や、宮城と岩手それに秋田の県境にある栗駒山、宮城県と山形県にまたがる蔵王山、福島と山形の県境にある吾妻山、栃木と福島の県境にある那須岳の周辺で巨大地震後に地盤が沈降する変化が確認されました。
沈降の大きさは5センチから最大15センチで、高田准教授は、火山の地下深くにある、周囲の地盤と比べて比較的や軟らかいマグマだまりが地震で引き伸ばされたために、沈降が起きた可能性があるとしています。
これについて、東京大学名誉教授で火山噴火予知連絡会の藤井敏嗣会長は、「インドネシアでは、巨大地震の6年後に、震源域に比較的近いシナブン山でおよそ1000年ぶりに噴火が発生している。巨大地震による地下が不安定な状態は、数十年単位で続くと考えられ、引き続き注意が必要だ」と話しています。