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5年前の巨大地震の余震 この1年間600回余
3月10日 5時49分

5年前の巨大地震の余震 この1年間600回余
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5年前の巨大地震の震源域の周辺などで起きた体に揺れを感じる余震の回数は、この1年間も600回余りと、依然として多い状態が続いています。気象庁は、今後も強い揺れを伴う地震に注意するよう呼びかけています。
気象庁によりますと、5年前の巨大地震の震源域の周辺では、去年3月11日から9日までに震度1以上の揺れを観測した余震は619回発生しました。5年前の巨大地震のあと、震度1以上を観測した余震は、発生直後からの1年間が8112回で、その後、1年ごとに1583回、1023回、744回と次第に減っているものの、巨大地震前の10年間の年の平均回数の306回と比べると2倍と、依然として多い状態が続いています。また、およそ5年間の余震を気象庁が分析したところ、東北から千葉県北東部にかけては沿岸部で余震活動が活発な状態が続き、沖合では余震活動は低下しているものの時折、マグニチュード7前後の津波を伴う地震が発生するなど、領域によって違いがみられるということです。
気象庁は、「海外の巨大地震では10年以上たっても余震活動が活発な状態が続いているところもある。強い揺れや津波を伴う規模の大きな余震が発生する可能性もあるので、今後も注意してほしい」と呼びかけています。

専門家「巨大地震の震源域周辺 地震活動が活発」

地震のメカニズムに詳しい東北大学の遠田晋次教授の解析によりますと、5年前の巨大地震の震源域では、直後に比べて地震が大幅に減っている一方で、震源域の周辺では依然として地震活動が活発な状態が続いています。
遠田教授によりますと、5年前の巨大地震で大きくずれ動いた東北沖の南北400キロほどの領域では、巨大地震直後に比べて地震の回数は大幅に減っています。
一方で、大きくずれ動いた領域の周辺に当たる岩手県沖や、福島県から千葉県銚子市にかけての沖合、それに福島県の沿岸部などでは、巨大地震の前と比べ依然として地震の多い状態が続いているということです。
また、領域の東側に当たる日本海溝の東側で起きる「アウターライズ」地震も、巨大地震前に比べて数十倍多い状態が続いているということです。
遠田教授は「巨大地震の影響は数十年は続くとみられ、ふだんは地震の規模が小さくても、津波や強い揺れを伴う大地震が引き起こされる可能性があり、引き続き注意が必要だ」と話しています。

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