「原子力規制委員長言いたい放題 福島事故収束見通せず 審査適合で安全と言うなら原発やめろ・・・」
原子力・核問題
原子力規制委員長言いたい放題 福島事故収束見通せず 審査適合で安全と言うなら原発やめろ・・・から転載します。
農業情報研究所:2016年3月8日
福島第一原発原発事故5年を前に共同通信が行った単独インタビューにおける田中俊一原子力規制委員長の発言が、当たり前のこととはいえすさまじい。
「凍土癖」リスク減にはならない 原子力規制委 田中委員長一問一答 東京新聞 16.3.8 朝刊 2面
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「デプリ(原子炉内の溶融燃料)の取り出しは全く見通せない。やみくもに研究開発を進めても使い物にならない。廃炉には東電の意志表示と主体的な取り組み重要だ」
「東電の意志表示と主体的な取り組み」でデプリが取り出せるようになるというのか。
「汚染水の増加のリスクを減らせるというが、本質的なリスク低減にはならない。・・・タンクは延々と増やせない。トリチウムは分離できず、濃度基準を下回る水は何十年も世界で放出されている。漁業者が懸念する風評被害に対しては、政治的決断も必要だ」
これは要するに、デプリは半永久的に取り出せず、 従ってそれを冷やすために水も半永久的に注ぎ続けねばならないということか。ならば、原子炉はチェルノブイリ並みに石棺で覆い、増え続ける汚染水はチェルノブイリのような巨大な貯水池ではなく(チェルノブイリの遺産Nature 471, 562-565 2011年3月31日号)、直接海に流し続けねばならないということになる。
というなら、これは真っ当なご託宣だ。
しかし、原発再稼働に向けた審査は続く。「日本の場合は特に自然現象が厳しいために、相当厳格な基準になっている」が、「(審査に適合したら)それで十分ということになってはいけない。安全神話になるくらいなら原子力はやめた方がいい。電力会社が安全神話に陥らないためには経営陣のリーダーシップが肝だ」。これは一体どういうことか。
審査に適合したけれども万全とはいえないから再稼働やめるという電力会社がどこにある。「(審査に適合したら)それで十分ということになってはいけない」はないだろう。それを言うなら、「適合」の決定をしないことだ。この人、規制委員長として「適合」しているのかいないのか、さっぱり分らん。

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