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東京大空襲から71年 慰霊堂の犠牲者名簿に誤り3月10日 5時02分
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およそ10万人が犠牲となった東京大空襲から9日で71年となりますが、犠牲者の遺骨が納められている東京都の慰霊堂で身元の確認に使われている名簿に誤りがあることが分かりました。これまで調べただけで、4人に1人の割合で名前に間違いがある可能性があるということで、専門家は「名簿の名前が違っていたために、遺骨を引き取れなかった遺族に、今後は返還できるようになるのではないか」と話しています。
東京・墨田区などの下町一帯は、昭和20年3月10日未明、アメリカのB29爆撃機による空襲を受けて壊滅的な被害に遭いました。墨田区にある東京都慰霊堂の納骨堂には、犠牲者およそ10万5000人の遺骨が納められていて、そのほとんどは身元が分かっていませんが、名前が特定されているおよそ4000人については、慰霊堂が所蔵する名簿と照合したうえで遺族に返還されています。
こうしたなか、遺族からの問い合わせを受けて「東京大空襲・戦災資料センター」が、慰霊堂の名簿とそれ以前に作成された古い名簿と突き合わせたり、遺族への聞き取り調査をしたりするなど調査を進めた結果、慰霊堂の名簿の一部に誤りがあることが分かりました。
古い名簿は、遺体が火葬された際の昭和26年ごろに作成され、慰霊堂が使用している名簿は、何度か書き写されたうえで昭和47年に作成されたもので、戦災資料センターが、これまで調べた158人のうち4人に1人に当る37人の名前に文字の間違いがある可能性があるということです。名簿を手書きで書き写す過程で、判別しにくい文字が誤って記載された可能性が高いとしています。慰霊堂は、名簿の間違いが確認されれば、遺骨を返還することにしています。
東京大空襲・戦災資料センターの山本唯人主任研究員は、「名簿の名前が違っていたために遺骨を引き取れなかった遺族にも、今後は返還できるようになるのではないか」と話しています。
こうしたなか、遺族からの問い合わせを受けて「東京大空襲・戦災資料センター」が、慰霊堂の名簿とそれ以前に作成された古い名簿と突き合わせたり、遺族への聞き取り調査をしたりするなど調査を進めた結果、慰霊堂の名簿の一部に誤りがあることが分かりました。
古い名簿は、遺体が火葬された際の昭和26年ごろに作成され、慰霊堂が使用している名簿は、何度か書き写されたうえで昭和47年に作成されたもので、戦災資料センターが、これまで調べた158人のうち4人に1人に当る37人の名前に文字の間違いがある可能性があるということです。名簿を手書きで書き写す過程で、判別しにくい文字が誤って記載された可能性が高いとしています。慰霊堂は、名簿の間違いが確認されれば、遺骨を返還することにしています。
東京大空襲・戦災資料センターの山本唯人主任研究員は、「名簿の名前が違っていたために遺骨を引き取れなかった遺族にも、今後は返還できるようになるのではないか」と話しています。
手書きで名簿書き写す過程で誤記か
空襲被害について研究している民間の「東京大空襲・戦災資料センター」が、東京都慰霊堂で現在使われている昭和47年作成の名簿と昭和26年ごろに作成された古い名簿を調べたところ、これまでに現在使われている名簿で、「は行」の158人のうち4人に1人に当たる37人の名前に間違いがある可能性があることが分かりました。
具体的には、古い名簿では「福二郎」となっているものが、慰霊堂の名簿では「福三郎」となっていたほか、「未子」が「末子」、「ツルエ」が「ツノエ」、「田兵衛」が「由兵衛」などと記載されていました。
戦災資料センターでは、過去に名簿を手書きで書き写す過程で、誤って記載された可能性が高いとして、今後、名簿に記載されているおよそ4000人すべてについて調べることにしています。
具体的には、古い名簿では「福二郎」となっているものが、慰霊堂の名簿では「福三郎」となっていたほか、「未子」が「末子」、「ツルエ」が「ツノエ」、「田兵衛」が「由兵衛」などと記載されていました。
戦災資料センターでは、過去に名簿を手書きで書き写す過程で、誤って記載された可能性が高いとして、今後、名簿に記載されているおよそ4000人すべてについて調べることにしています。