サンダース氏が予想外の勝利-ミシガン州で世論調査の劣勢を逆転 (1)
2016/03/09 20:15 JST
(ブルームバーグ):米大統領選挙に向けた民主党候補の指名争いは8日、ミシガン州でバーニー・サンダース上院議員が事前の予想を覆し、ヒラリー・クリントン前国務長官を破った。世論調査ではクリントン氏が支持率で2桁リードしていた。サンダース氏は工業中心の州で勝利し得ることを証明した。
この日の2州での同党予備選でミシシッピ州はクリントン氏が制した。だが、サンダース氏のミシガン州での勝利は指名レースでクリントン氏のトップの座を揺るがすとともに、サンダース氏のキャンペーン継続への追い風となった。またクリントン氏が11月の本戦で、工業州の有権者の中心となる白人労働者層の票獲得に弱点があることが浮き彫りとなった。
AP通信の集計結果によれば、開票90%の段階で、サンダース氏の得票率は50.4%、クリントン氏は47.6%。
リアルクリアポリティクスがまとめた最新世論調査の平均で、クリントン氏はサンダース氏を20ポイント以上リードしていた。
次のヤマ場は今月15日で、民主党はオハイオやフロリダ、イリノイなど5州で予備選・党員集会を開く。クリントン氏はミシガン州で勝利し、その勢いで15日に獲得代議員数でほぼ決定的な差を付けることを望んでいた。
宿泊先のフロリダ州サウス・マイアミのホテル前で急きょ設定された記者会見に臨んだサンダース氏は、世論調査では劣勢で、同氏はもう終わりだとする評論家がいたにもかかわらず投票してくれた市民や支持者に感謝の言葉を述べた。
一方、オハイオ州クリーブランドで支持者を前にしたクリントン氏はミシガン州の投票には触れず、自身がサンダース氏と競っている指名候補争いが民主党と共和党では対照的だとして一般的な話に終始した。
「これまでのところ選挙戦は政策課題に集中しており、サンダース氏と競い合っているこの戦いを私は誇りに思う」と語った。
原題:Sanders Scores Upset Win Over Clinton in Michigan Primary(抜粋)
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更新日時: 2016/03/09 20:15 JST