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直前に非行歴確認指示、校長が推薦基準変更

 広島県府中町立府中緑ケ丘中3年の男子生徒(当時15歳)が誤った万引き記録に基づく進路指導を受けた後に自殺した問題で、昨年11月20日に同校が高校入試の校長推薦を出す基準を変更し、月末までに推薦希望者の非行行為を確認するよう各担任に求めていたことが9日、分かった。自殺した生徒の女性担任は、記録の正確性を判断せず、当時の教師、保護者らに確認しないまま生徒に直接万引きについて尋ね、「確認した」と判断していた。町教委の幹部は「限られた時間の中で非行歴を確認する形になってしまった。時間に余裕があれば、当時の教師などに確認することなどもできたと思う」と述べ、学校側の性急な対応が確認不足を招いた恐れもあるとみている。

     同校や町教委によると、同校は推薦を出す判断基準としてきた非行歴の調査対象を「3年時のみ」としてきたが、昨年11月20日に、坂元弘校長の判断で「1〜3年時」と広げた。坂元校長は8日の記者会見で「年度当初から検討を続けてきたが、11月まで結論が出なかった。入試直前に基準を変えたことは甘い考えだった」と振り返り、町教委の高杉良知教育長も11月の基準変更に「行き過ぎた判断だった」と述べた。

     同校の担任からの聞き取り調査によると、生徒への進路指導は計5回行われ、1回目は正式な基準変更直前の16日ごろに実施された。担任は1年時に万引きしたとする誤った記録に基づき、「万引きがありますね」と聞き、生徒は「えっ」と返答。「1年の時だよ」と言うと、生徒は間を置いて「あっ、はい」と答えたとしている。

     同月26日ごろに2回目の面談をし、担任が「万引きがあるので(推薦が)難しくなった」と伝えると、生徒は「万引きのことを言うと家の雰囲気が悪くなる」と返答したとしている。こうしたやり取りを通じ、担任は万引きの事実を確認できたと判断したとみられる。高杉教育長は「生徒は否定はしていないが、肯定もしていない。あいまいな発言なのに担任は事実と判断した」と指摘した。【石川将来、安高晋】

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