ゴールドマンも出資する「機敏なゴリラ」－ディストレスト資産を物色

2016/03/09 06:48 JST

　　　　（ブルームバーグ）：インドの富豪、アジェイ・ピラマル氏の仕事は買い物だ。同氏の会社は借金漬け企業や不良債権に苦しむ銀行が投げ売りする資産に照準を合わせている。

複合企業ピラマル・エンタープライゼズの不動産部門は、ウォーバーグ・ピンカスおよびゴールドマン・サックス・グループから出資を受けて資金が豊富。経営難に陥った不動産開発会社から土地を買い取る計画だ。１カ月前には不良債権を買い取る８億9300万ドル（約1010億円）のファンド設定を発表した。グループの投資部門は複数の建設会社に資金を貸し付け、これで資金の受け手は苦境にある同業者からプロジェクトを買い取ったり共同開発できる。

グループのエグゼクティブディレクターで不動産事業を率いる跡継ぎのアナンド・ピラマル氏はムンバイでのインタビューで、「父は、素早く動けるように機敏なゴリラのようであるべきだと言う。同時に、動かす資本も持っていなければならないとも言う」と語った。「今は市場に参加するのにいい時期だ」とも話した。

インドの不動産開発会社の営業キャッシュフローが資金調達コストを下回り、債権回収に必死の銀行が貸しはがしに動く中で、ピラマルは良い買い物ができそうだ。

原題：Goldman-Backed ‘Nimble Gorilla’ Targets Distressed Indian Assets（抜粋）

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