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都知事選後、資金急減 不正支出加速か

田母神俊雄氏の事務所から資料を押収する東京地検の係官=東京都千代田区で2016年3月7日午後3時11分、丸山博撮影

 元航空幕僚長の田母神俊雄氏(67)の資金管理団体を巡る横領事件で、団体の金融機関の口座の残高と領収書がある支出のつじつまが、2014年2月の東京都知事選前後から合わなくなっていたことが関係者への取材で分かった。同年12月の衆院選前には残高は約1000万円しかなかったといい、知事選前後から不正支出が始まりエスカレートした可能性がある。東京地検特捜部は口座の記録などを確認しながら経緯を調べている模様だ。

 田母神氏の資金管理団体「田母神としおの会(旧・東京を守り育てる都民の会)」は14年1月に設立。政治資金収支報告書によると、同年は1、2月を中心に支援者らから寄付など計約1億3000万円の収入があり、知事選のあった2月までに選挙関係費などとして約5500万円を支出。残る約7500万円の支出のうち約5000万円を使途不明金と記載している。

 関係者によると、同会の口座の残高は、田母神氏が2月の都知事選に落選した時点で6000万円程度に減っていた。3月には5000万円を割り込み、12月の衆院選の前月には約1000万円しか残っていなかったという。15年への繰越額は約450万円だった。

 田母神氏は8日、報道陣の取材に「自分の私的流用は一切ない」と関与を否定。事務局長も同日、自身の着服を否定した。田母神氏の代理人弁護士も「元会計責任者が3000万円を着服した」と反論している。【飯田憲、平塚雄太】

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