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ゆとりずむ

東京で働く意識低い系ITコンサル(見習)。金融、時事、節約、会計等々のネタを呟きます。

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就活シーズンらしいので、社員寮の思い出でも書いてみる

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こんにちは、らくからちゃです。

ここ最近、リクルートスーツ姿の若者が多くなってきたような気がするなあと思っていたら、もう就職活動のシーズンなんですね。

もう毎年のようにスケジュールが変わるので、おじさんはさーっぱりついていけませんが、大変そうですね(;´Д`)なお、2017年度卒業見込みのスケジュールは以下の模様。

  • 3月1日・・・企業説明会・エントリーの解禁
  • 6月1日・・・選考活動の解禁

今年は比較的『売り手市場』だそうですが、またいろいろな悲喜こもごもが生まれるのでしょうか。

入ってくる人も入れば出て行く人もいるわけで、今年もひとり、同期の桜が弊社から去ります。相手が誰であっても別れは寂しいものですが、特に同期とは、新入社員寮で『同じ屋根の下』で過ごし『同じ釜の飯』を食って、プライベートもいつも共に過ごした仲なので、思いもまたひとしおです。

就職活動をしていると、業界分析や志望動機を考えたりすることは、幾らでも上手くなっていきます。ですが、いまいち『社会人になったあとの生活』とかまでは想像が付きませんよね。

今日は、新入社員寮での日常について、誰かの参考になればと思い、少し思い出話でも書いてみたいと思います。

会社紹介

まあせっかくなので、弊社の会社紹介当りからさせて頂きます。

わたしが就職したのは今から6年ほど前の2010年の春、俗にERPと言われるシステムの導入や開発を行っている会社に就職致しました。ITの世界の中でも、企業向けのシステムなのであんまり馴染みは無いかもしれません(笑)。

どんなシステムなのかというと、

  • 製品の受注を受ける
  • 製品の製造計画を立てる
  • 在庫残数から必要発注量を計算する
  • 使用した材料の情報を記録する
  • 製品の出荷情報を印刷する
  • 作業記録から給料を計算する
  • 売上や仕入などの財務諸表を作成する

そんな企業活動に関わる全ての、お金やモノのやりとりをすべて一括で管理したれ!というような仕組みですね。

ただ、こういった仕組みって、『ほいっ』と買ってきただけですぐに使うことは出来ません。製品や取引先の情報の登録や、どうやって使いこなすのかの勉強、既存のシステムからのデータの連携などなど、やるべきことがたくさんあります。結構、『使えるようになるまで』が大変なんですね。わたしの主なお仕事は、システムが『動くようになるまで』をお手伝いするものになります。

六畳一間の社員寮

入社当時、弊社は東京と幕張に拠点がありました。他の拠点は大阪にあるだけで、必要があれば、半年でも一年でも出張という扱いで全国に飛んでいきます。

会社では、新入社員の為に社員寮を持っていました。

  • 場所は江戸川の近所
  • 部屋は六畳一間で個室
  • 風呂・トイレ・洗濯機は共同
  • 食堂あり。頼めば朝・夕はそこで食べられる。
  • 管理人常駐で特に掃除などの作業はなし
  • 車・バイクは駐車場に空きがあれば無料
  • 定員は50人くらい、年限は3年だけど空きがあれば延長利用可
  • 家賃は水道光熱費込で3万5,000円!
  • 雀卓あり!

ざっくり言うとそんな感じの寮でした。

家賃の相場は、周辺の半額くらいでしょうか。初めての東京生活ですので、物件なんてどこがいいのか分からず、大変助かりました。

また、風呂・トイレ・洗濯機は共同とは言え、部屋は完全に個室(若干壁は薄かったのですけど)なので、『ビジネスホテル』的なイメージが近いかもしれません。

お風呂はちょっとした銭湯くらいの規模で、入ろうと思えば10人位は同時に入れるサイズがありました。わざわざ掃除をしなくとも、寮に帰ったらいつでもお風呂にすぐ入ることができて、凄く便利でしたね。

また、1階に食堂があって事前に予約しておけば、寮母さんが朝ごはんと晩ごはんを作ってくれます。確か、朝が250円で夜が500円だった気がしますが、クオリティがいまいちで、みんな食器だけ借りて自炊していました。(使った食器は放っといたら洗ってくれる)。

食堂のテレビで、よく皆で誰かが持ち込んだ懐ゲーとかしたりしてましたね(笑)。

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一応、先輩社員も同居していましたが、特に上下関係とかが会ったら軽く挨拶をする程度でした。規則もゆるく、一応『女性禁制』だったのですが、こっそり彼女を土日に連れ込む人もいました(わたしもそのひとりでしたがw)。江戸川の花火大会の時とかは、屋上からよく見えると評判でしたので、誰かがどこかからか調達してきた可愛い女の子が沢山いて焦った記憶があります。

果てには猫まで飼っているひともいましたけどね(笑)。かくいうわたしも、実家からハムスター連れてきたりしてましたが。

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当時の相棒、わたぼう君。

同期と過ごした思い出

同期は全国から集っていましたので、実家から通う人は2,3名だった気がします。女性については、人数が少ないため『借り上げ社宅』といった形のワンルームマンションタイプの建物でしたが、男性18人のうち確か半数の10人くらいは寮に入っていたような気がします。

入社してすぐの期間は、新入社員研修を行う事になります。弊社では、概ね

  • 4月〜6月:全社研修(プログラミング・ビジネスマナー・簿記等)
  • 7月〜9月:部門研修(SAPやOracle、開発論、プロジェクトマネジメント等)

といった感じで進んでいきます。聞いたところによると、IT業界内でも長いほうになるみたいなのですが、新入社員が揃って受講するタイプは割りと共通のものだったのかなあと思います。

まー、しかし濃いメンツでしたよ(笑)

内定者の頃から、何回か『内定者懇親会』を会社主催だったり自主開催だったりで行い、顔を合わせていました。そういったコミュニケーションを図るためにと、会社側で『内定者用SNS』みたいなものを作ってくれました。

それぞれの出身地や専攻なども載っけてくれていたのですが、初めて見た時に思ったのが、うわあ・・・。なんか、とーだいとかきょーだいとかがいっぱいや( ゚д゚) と、数えてみると、内定者20名中、修士課程が10名、いわゆる『旧帝大+早慶』が10名。中堅私大のわたしなんかは、『偏差値』でいうとほぼブービー賞レベルでした。

最初はおっかなびっくり首を出した懇親会ですが『高学歴ってすげー』って思ったのは、全然分野の違う人にも自分の専門を面白おかしく話せて、相手の会話も上手に拾ってくれるんですよね。

同時に、プライベートも豪快な感じでした。

工学部出身でバイクいじりが趣味の、ちょっと『ヤンキー』っぽい奴がいました。彼がバイクの整備をしているのを見て『なんか面白そうだなあ』と反応を示したのが数学科出身のインテリお兄さん。気づけばその他数名の寮生と一緒に、免許を取ってツーリングに出掛けていました。

他にも、海外から帰ってくる都度、合コンに行きまくって『地元の川に戻ってきた鮭みたいな生き物』と呼ばれているウェーイ系のお兄さんが、アニメの話ばっかりしている同期と青の祓魔師の話題で意気投合して、漫画を貸し借りする仲になったり。

あと、いきなり『俺、iPhoneアプリ作るわ』とか言い出すやつが出てきて、ObjectiveCの講習会が始まったりと、なかなかエキサイティングな環境でした。

一番驚いたのは、酒癖の悪さでしたけどね。みんな我が強くて、飲み始めると『俺が絶対に正しい!』と譲らない。食堂で大激論を繰り広げて、近所の人から苦情が来たり、どこからか三角コーンをかっぱらってきて、朝みんなで『どこから持ってきたんだろう』と二日酔いの頭を抱える。そんな日々でした。

寮で過ごした日々は会社員一生の資産

わたしなんかは、まだおとなしいほうでしたが、新入社員の頃は他の同期に負けるつもりはありませんでした。生意気にも、『学歴なら向こうのほうが優秀かもしれないけど、今まで目的意識をもってやって来たんだから負ける訳ない!』なんて思ってたんですね。そんなこんなで、勝手に『簿記部』を主催するなど、意識高い系の新入社員をやっていました。

そして思ったのは『やっぱ地頭のいいやつには勝てねえなあ』と。理解も早ければ質問も的確だし、何より相手の心を読む力が凄い。

みんなでキャンプに行った時に、『お前は結局何がやりたいんだ。いまやっていることが本気で自分にとって為になると思ってるのか?』と問いつめられた事があります。思えば、自分のプレゼンの練習等を兼ねてやっていたのは事実なのですが、どこか『自己満足』でやっていたところを見透かされていたのかもしれませんね。

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(旅の思い出)

さて、社員寮で過ごした日々のなかで、一番思い出に残っているのは『焼き鳥パーティー』です。学生時代の頃から、変にメンバーが増えたり、無駄に高いお店になるのが嫌いで、自分から幹事をすることが多々ありました。そこで入社後も『食堂で飲み会すれば安く済むよ!』と、先手を打って(?)何度か企画しました。

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(この棚の端っこから端っこまで下さい!ってしたいよね。と注文した後)

社員寮の近所には美味しい焼き鳥屋さんがあったので、焼き鳥と缶酎ハイを大量に買って、朝までどんちゃん腹を割って話す。

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(あふれんばかりの焼き鳥の山!)

ええ、毎度毎度『それは甘えだね』とか『そのレベルで満足しちゃうの?』とか、そりゃあもうなんの遠慮もなく痛いところを突かれまくりましたが、振り返れば『そういう風に言ってもらえてよかったなあ』と思うことばかりでした。

同期とは、いまでも誰かが結婚したり、退職したりする都度みんなで集まります。全員が集まれる機会は少ないのですが、入社から六年経った今でも、みんなで顔を合わせて近況を報告しあうなかで、刺激を受ける仲です。

就職活動をされている方は、これからいろんな会社を受けることになるでしょう。その時、是非見ておいて欲しいのが『どんな人が受けに来ているのか』です。その会社に入社した後は、隣りに座っているそのひとが、あなたの同期になります。

わたしは、二年と少しの期間を社員寮で過ごしました。

研修をしていたころは、食堂で一緒に課題を考え、土日は一緒に誰かの車に同乗して遊びに行き、研修が終わった後もお風呂に浸かりながら色々話し合い、金曜日の夜には朝まで麻雀を打つ。非常に濃厚で充実した期間でした。

残念ながら、リーマン・ショック後の採用数現象に伴い、わたしの次の代で社員寮は閉鎖となりました。今も募集要項には、『新入社員寮有』と書いてありますが、それは食堂や共同風呂のある『寮』ではなく、会社がただ家賃を建て替えてくれるだけのマンションです。

先日、妻と二人で、寮があった街に行きました。

ぶらっと、寮のあった場所まで行ってみると、マンションに建て替えられて閉まっていました。周囲の風景もガラリと代わり、そこにはもう私が過ごした時と別の世界になっていました。

でもどんなに景色が変わったととしても、あの頃の日々を思い出すことはできます。今の会社に入って、良かったことは色々ありますが、あの濃ゆいメンツと朝から晩まで過ごせたのは、その中でも一番の思い出です。

何かの参考になれば幸いです。

こう動く!就職活動オールガイド〈’17年版〉

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ではでは、今日はこの辺で。