北朝鮮が韓国政府幹部のスマホにサイバー攻撃

3月8日 15時44分

北朝鮮が最近、韓国政府の主要幹部数百人のスマートフォンにサイバー攻撃を仕掛けて、このうち数十人の通話内容やメッセージ、それに電話番号を盗み取ったことが分かり、韓国政府は深刻に受け止めて警戒を強化することを決めました。

これは韓国の情報機関、国家情報院が８日、サイバーテロの対策会議で明らかにしたもので、それによりますと、先月末から今月初めにかけて韓国政府の主要幹部数百人のスマートフォンが北朝鮮によるサイバー攻撃を受け、このうち数十人の端末がウイルスに感染し、通話内容やメッセージ、それに登録してある電話番号が盗み取られたということです。
国家情報院は通話内容がどのように盗み取られたかは明らかにしていませんが、韓国メディアは、スマートフォンにプログラムが仕組み込まれ音声がファイルに録音されて盗まれたと伝えています。
北朝鮮はこれまでにも、金融機関やテレビ局のシステムに一斉にウイルスを送り込むなど大規模なサイバー攻撃を仕掛けたことがあり、今回もセキュリティーソフトを制作している企業の内部ネットワークにも侵入したことが確認されています。
しかし、今回、特定の幹部が狙われたことに韓国政府は衝撃を受けており、サイバー攻撃に関わる情報をすべての政府機関で共有するなど、警戒態勢を強化することを決めました。