僕が米国の投資銀行に入って間もない頃、僕の勤めていた会社でテクニカル・アナリストをしていたゲイル・デューダックという女性には、いろいろ懇切丁寧にマーケットの事を教わりました。
当時彼女は全米テクニカル・アナリスト協会の会長を務めていたので、いろんなテクニカル・アナリストが彼女を訪ねてきていたし、ルー・ルーカイザーというホストが主催する、ちょっとお堅い株式TV番組『ウォールストリート・ウイーク』のレギュラー・パネリストも務めていました。
ゲイルは、もともとドナルドソン・ラフキン・ジェンレットという証券会社を振り出しにテクニカル・アナリストの世界へ入ったわけだけれど、当時から方眼紙に手書きで主要三指数のローソク足チャートをずっと描き続けていました。そのチャートが、トレーディング・ルームの通路の端から端まで、すっと続いている様子は壮観でした。
彼女からは色んなコトを学んだわけですが、彼女が言っていたことのひとつは「次の相場の主役は、前のリーダー銘柄が、まだ頑張っている最中に、もう蠢動をはじめるものなのよね」ということでした。
今の相場のリーダーとは、さしずめFANGになると思います。
FANGとは、フェイスブック(ティッカーシンボル:FB)、アマゾン(AMZN)、ネットフリックス(NFLX)、アルファベット(GOOGL)の頭文字をつなぎ合せた造語です。
ちょっと脱線するけど、普通、こういう急ごしらえの造語が出来ると、相場にとっては「Kiss of death」です。
さて、今日話したいのはネット株のことではなく、「いま蠢動している銘柄は、なにか?」ということです。
それは金鉱株であり、素材株であり、資源株であり、市況株です。
これは、たんなる相場のアヤであり、Frivolous、つまりチャラチャラした動きだという風に捉える向きも多いです。
でも僕は、そう考えていません。いや、ハッキリ言って、次の相場のリーダーは、これらのセクターの中から出てくると確信しています。
なぜならこの動きは「教科書通り」だからです。下はアメリカの投資の教科書に頻繁に登場するセクター・ダイヤグラムです。
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去年の12月以降、米国連邦準備制度理事会(FRB)が利上げしているということは、アメリカは「景気が強く」、しかも「政策金利が上がりはじめている」局面にさしかかっていることを意味します。
すると上のセクター・ダイヤグラムでは右上の部分、つまり黄色の部分が「アウトパフォームしやすい」グループになるのです。
なお、米国経済が黄色の部分にさしかかっているとき、ドルは売られやすいです。
ドルが売られている時は、海外、とりわけ新興国の方がパフォーマンスが良くなることをアメリカの投資家は知っているので、メキシコ株など、近隣の新興国への投資をステップアップする傾向があります。
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ゲイルは、もともとドナルドソン・ラフキン・ジェンレットという証券会社を振り出しにテクニカル・アナリストの世界へ入ったわけだけれど、当時から方眼紙に手書きで主要三指数のローソク足チャートをずっと描き続けていました。そのチャートが、トレーディング・ルームの通路の端から端まで、すっと続いている様子は壮観でした。
彼女からは色んなコトを学んだわけですが、彼女が言っていたことのひとつは「次の相場の主役は、前のリーダー銘柄が、まだ頑張っている最中に、もう蠢動をはじめるものなのよね」ということでした。
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FANGとは、フェイスブック(ティッカーシンボル:FB)、アマゾン(AMZN)、ネットフリックス(NFLX)、アルファベット(GOOGL)の頭文字をつなぎ合せた造語です。
ちょっと脱線するけど、普通、こういう急ごしらえの造語が出来ると、相場にとっては「Kiss of death」です。
さて、今日話したいのはネット株のことではなく、「いま蠢動している銘柄は、なにか?」ということです。
それは金鉱株であり、素材株であり、資源株であり、市況株です。
これは、たんなる相場のアヤであり、Frivolous、つまりチャラチャラした動きだという風に捉える向きも多いです。
でも僕は、そう考えていません。いや、ハッキリ言って、次の相場のリーダーは、これらのセクターの中から出てくると確信しています。
なぜならこの動きは「教科書通り」だからです。下はアメリカの投資の教科書に頻繁に登場するセクター・ダイヤグラムです。
去年の12月以降、米国連邦準備制度理事会(FRB)が利上げしているということは、アメリカは「景気が強く」、しかも「政策金利が上がりはじめている」局面にさしかかっていることを意味します。
すると上のセクター・ダイヤグラムでは右上の部分、つまり黄色の部分が「アウトパフォームしやすい」グループになるのです。
なお、米国経済が黄色の部分にさしかかっているとき、ドルは売られやすいです。
ドルが売られている時は、海外、とりわけ新興国の方がパフォーマンスが良くなることをアメリカの投資家は知っているので、メキシコ株など、近隣の新興国への投資をステップアップする傾向があります。
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