仕方がない。
この件に何も思わないと言えば嘘になる。
高校卒業時に、容姿がいい人間が慶応大学や早稲田大学に受かっていった様を見ると色々とこみ上げてくるものだ。
持病があっても、容姿がキモくなる類の薬を飲まないで済む病気なら全く去年の受験の結果は変わっていただろう。
肌キモいなと言われたり、感じるたびに著しくやる気は無くなっていった。
仕方がないので、大学の近くでレーザーがある病院を探したり、バイトをして持病で出来るのか良くなるのか不明な整形代を稼いだりしている。
働いていると感じるのは、やはり容姿のいい人間の方が得をする高校時代と何も変わらない様だろう。
自分が受からない大学卒の女が他の人間よりもよそよそしく接してくるのを感じると、あぁ自分はキモいのだろうと感じるばかりである。
モチベーションは削がれるし、肌がにきび跡や毛穴や赤みや脂肪でドロドロで人と接するのも苦しくなるものだ。
素晴らしいのは、このバイト先は父親が最高責任者であることである。
どんなに上の立場になっても容姿がキモいとどうにもならない気はしてならない。
正直、居づらい。
持病が悪化したら、今よりも容姿はひどくなるし、整形が出来ても良くなるかもわからない。
咳をしていても可愛らしくみえるのだ。