韓国の消防車の約4割は、火災鎮火の「ゴールデンタイム」である5分以内に火災現場に到着できていないことが分かった。一般的に火事は5分経過後から急速に燃え広がり、人命・財産被害が大きくなる。
韓国技術教育大の産学協力団が国民安全処(庁に相当)の依頼を受けて作成した報告書によると、火災での消防車の出動件数(虚偽・誤認通報を除く)は2014年が4万2134件だった。このうち、5分以内に現場に到着したのは2万5689件(61.0%)にとどまった。
5分超-10分以下での到着が1万289件(24.4%)、10分超-20分以下は5270件(12.5%)、20分超-30分以下は695件(1.6%)、30分超-1時間以下は164件(0.4%)だった。1時間以上かかって現場に到着したケースも27件(0.1%)あった。
国民安全処の関係者は「消防署や119安全センターが少ない農村・漁村地域は管轄エリアが広いため、通報を受けてから10分以上かかって現場へ到着することがよくある。消防道路がきちんと整備されていない所や、駐車車両などで進入が難しい所が多く、到着の遅れの要因になっている」と説明した。
また、韓国の火災通報受付システムが複雑だとも指摘されている。現行では消防署が位置や状況などを担当エリアの119安全センターに伝え、同センターが再び通報者に連絡して情報を確認するというシステムになっているため、それだけ消防車の出動が遅れる。韓国技術教育大は、最初に通報を受けた人が位置や通報内容などの基本事項を担当機関の現場要員にダイレクトに伝える米国のようなシステムを構築すべきだと指摘している。