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吉田沙保里が満面の笑顔で旗手務める 五輪閉会式
【ロンドン=五輪支局】第30回夏季五輪ロンドン大会は12日(日本時間13日早朝、ロンドン市内のオリンピック・スタジアム)で閉会式が行われ、成功裏に幕を閉じた。日本選手団は五輪史上最多となる38個のメダルを獲得した。次回2016年大会は、ブラジルのリオデジャネイロで開催される。
閉会式を前に会見した国際オリンピック委員会(IOC)のジャック・ロゲ会長は「大会には満足している。感謝の気持ちでいっぱいだ」と語り、ロンドン五輪の成功に賛辞を贈った。心配されたテロもなく、好天にも恵まれた。
閉会式会場の五輪スタジアムでは、フィールドいっぱいに英国国旗が模されていた。入り乱れるように入場してきた各国の、どの選手の顔も開放感に満ちあふれている。
日の丸を高々と掲げたのは、開会式と同様、女子レスリングで五輪3連覇を飾った吉田沙保里だ。同じく3連覇の伊調馨の笑顔もみえる。
初五輪で優勝の小原日登美、最終日に男子で24年ぶりの金メダリストとなった米満達弘と合わせ、レスリングは、日本が獲得した7個の金メダルのうち4個を占めた。
金メダルの数こそ目標の15個以上には大きく届かなかったが、銀、銅を含めた38個の総メダル数では過去最多だったアテネの37個を超え、前回北京の25個から大きく躍進した。
木村沙織ら、銅メダルの女子バレーボールの選手たちも満面の笑顔で行進した。銀メダルの女子サッカーなど、団体競技・種目の奮起が最多メダルの記録につながった。
満員のスタンドがひときわ大きな歓声を送ったのは英国選手団だった。29個の金メダル、65個の総メダル数で大躍進し、開催国の選手団の活躍が大会を盛り上げる最大の原動力であることを印象づけた。
最終日のバスケットボール男子決勝でドリームチームがスペインを破り威信を守った米国は、46個の金メダルを稼いで中国から1位の座を奪還した。中国も38個で依然、メダル大国ぶりをみせている。
閉会式は、ジョン・レノンの「イマジン」やスパイスガールズのステージなど、英国生まれのポップスの数々が奏でられるなかで行われた。次回リオ五輪は、陽気なサンバに乗って開催される。