総合
五輪の敵は「100年に1度」の大雨 レインコート25万着を用意
2012.7.13 21:28
[騒動・トラブル]
【ロンドン=内藤泰朗】27日のロンドン五輪開幕まで2週間。各国選手団や応援団の受け入れ態勢はほぼ完了したが、テロや交通の混乱への懸念に加え、英国各地で大洪水を引き起こしている異常気象が新たな“敵”として浮上してきた。悪天候は英国の代名詞でもあるが、過去1世紀で最多とされる降水量に主催者側も頭を抱えている。
「これまででもっとも湿った五輪に準備を」。ロンドンのフリーペーパー、メトロは11日、1面でこんな大見出しを掲げた。英気象当局が先日、五輪開催期間中に各地で雨が続き、気温も低めで推移するとの長期予報を発表したのを受けたものだ。
特に、この6月の英国の降水量は145・3ミリと、この100年間で最多を記録。気象当局は7、8月もこの傾向は変わらないとして、英中部や南部など各地に洪水をもたらしている集中豪雨への注意を呼びかける異例の事態となっている。
「歴史に残る、ずぶぬれの五輪」となった場合、影響を受けるとみられるのがウィンブルドンの芝コートで行われるテニスのほか、ボート競技、セーリング、ビーチバレーなどだという。
開会式や陸上競技などが行われるオリンピック・スタジアムの座席の約40%は屋根に覆われておらず、当局は急遽、25万着のレインコートを準備した。しかし、ロンドンのボリス・ジョンソン市長は「いったい開会式の日の夜に大雨が降ったらどうなるのか」と不安を吐露。ままならぬ天気に表情を曇らせている。
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