【大紀元日本8月10日】北京当局は五輪開会式が晴天となるよう、開会式が行われる約4時間前に断続的に「消雨ロケット弾」1104発を雨雲に向けて発射していたことが9日の新華社の報道で明らかになった。消雨のために打ち上げられたロケット弾の数は史上最大規模であるという。
開会式当日、北京市民は本紙の取材に対して「今日の蒸し暑さは異常だ。いつ雨が降ってもおかしくない。新華社では北京の湿度は90%に達した飽和状態と報道している」と語った。
新華社によると8月8日、北京隣接の河北省保定市より北部の地区では、最大降雨量が100ミリ以上に達し、房山地区の降雨量はすでに25ミリだという。同日の夜、開幕式前に、懐北地区の降雨量が6・7ミリ、楊宋地区は5ミリ、南西部の霞雲嶺地区は3ミリ、張坊地区は2ミリ、北京に最も近い五棵松地区は0・9ミリの降雨量を記録している。
開幕式の午後8時から午前零時の間に、西南から東北に向かう豪雨雲が北京市と会場に接近しないよう、8日午後4時から同11時39分までに北京市内21箇所で計1104発の消雨ロケット弾が打ち上げられた。ロケット弾は豪雨雲を遮ることに成功したと報道されている。当局気象専門家は「今回の打ち上げは中国史上最大規模で、組織的、計画的に行われた人工気象作業」と解説している。
情報筋によると、今回の人工消雨活動にロシア人専門家のコネフ氏も参加したという。
一方、東京に十数年も在住する華僑は「人工消雨で自然を変えることは、主に共産主義国家で行われる。中国人は幼少の頃から、人は必ず天を克服すると教育されているからだ。しかし、この思想は民主国家では通用しない」と語り、「日本のテレビに出演された専門家や評論家たちは、中国政府が開会式でロケット弾を使い消雨することに対して、自然と天意に反すると話していた。日本では想像できないし、受け入れられない考え方だ」と指摘した。
中国当局は北京五輪に人民税4兆4000億円以上を投じ、資金のためには領土を割譲するほどだ。海外メディアは、開幕式だけでも約110億円から330億円かかっており、史上「最も高額で最も政治化された五輪」に転じたと解説している。
(記者・趙子法、翻訳/編集・余靜)
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