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仮設住宅で高齢女性死亡 同居の息子は衰弱状態
3月8日 12時21分

仮設住宅で高齢女性死亡 同居の息子は衰弱状態
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8日、岩手県釜石市の仮設住宅で80代とみられる女性が死亡しているのが見つかり、同居していた50代とみられる息子も衰弱した状態で病院に運ばれました。警察は、女性が死亡したいきさつや生活の状況について詳しく調べることにしています。
釜石市によりますと、8日夕方、岩手県釜石市の仮設住宅「甲子第2仮設団地」の1室で、玄関に新聞がたまっているのを近くに住む人が不審に思い、市を通じて警察に通報しました。
警察が部屋に駆け付けたところ、80代とみられる女性が死亡しているのが見つかりました。また、消防によりますと、同居している50代とみられる息子も衰弱した状態だったということで、病院に運ばれました。
釜石市によりますと、玄関の新聞は3日分たまっていて、8日、近くに住む人が訪ねたところ、玄関に鍵がかかっていたため市に連絡したということです。
仮設住宅の民生委員によりますと、息子は仮設住宅の自治会の役員を務めていたということですが、去年の秋ごろから自宅を訪ねても面会を拒んでいたということです。
民生委員は「去年の夏か秋ごろから女性の姿を見なくなり心配していた。先週から新聞が3日分くらい玄関にたまっていたので市に連絡した。会いに行っても息子がドアに鍵をかけて出てきてくれないので、行政に中に入って確認してほしいと思っていた。助けられる人を助けられなかったと思うと、とても残念です」と話していました。
また、死亡した女性と同じ仮設住宅に住む男性は「2年くらい前に会ったのを最後に女性を見かけなくなった。心配なので、部屋の外にあるエアコンのファンが回っているかなど、いつも確認していた。同居している息子は腰が悪かったが、かつては仮設住宅周辺の草むしりなどの作業を一生懸命やってくれていた。最近は見かけなくなっていた」と話していました。
警察は、女性が死亡したいきさつや生活状況などについて詳しく調べてます。

プレハブの仮設住宅に今も6万人近く

岩手・宮城・福島の3県のまとめによりますと、プレハブの仮設住宅に入居している人は、ことし1月現在で5万8948人となっています。震災発生の翌年の平成24年10月の11万3956人と比べると半分程度ですが、今も6万人近くが不自由な暮らしを余儀なくされている状況です。
新たに完成した災害公営住宅などへ移転が本格化しているなかで、仮設住宅では空き部屋が増え、残っている高齢者を中心とした住民のサポートが大きな課題となっています。

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