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理研調査委員会の会見一問一答(1)

STAP細胞論文について、報告書の内容を発表する理化学研究所の調査委員会。右から2番目は委員長の桂勲・国立遺伝学研究所長=東京都千代田区で2014年12月26日午前10時114分、竹内紀臣撮影

 STAP細胞論文に関する理化学研究所の調査委員会(桂勲委員長)の記者会見での一問一答の要旨は以下の通り。(敬称略)【デジタル報道センター】

     −−ES細胞が混入したということだが、光る胎盤はなぜあったのか。

     桂委員長 我々は、「光る胎盤は、血液とか胎盤以外のものであった可能性がある」という専門家からの回答を得ている。しかし、それがどうだったかは、最終的には検証できなかった。我々は、胎盤との証明があるとは思っていない。胎盤でないというところまで突き詰めることは難しかった。

     −−メチル化実験について小保方さんはデータを操作したと言っているのか?

     桂 はい。

     −−小保方さんは、不正をしたことを認めているのか。

     桂 我々はそう考えています。

     −−データが十分にないことについて、彼女(小保方氏)の説明は。

     桂 大腸菌の同じやつを、彼女は「何回もサブクローンした」と言っている。ただ、その証拠がない。もしそれをやっていたら不正だと思いますけど。同じコロニーを何回も突っついていたら、同じ物が出るのは当たり前。もし、それをやったら不正。証拠を探したけど見付からなかった。彼女は「どこかにあるはずだ」と言っているが。非常におかしい。そういうことです。

     −−混入の時期をある程度の範囲で言えるか。

     桂 2011年11月ごろから、かなり後の方まで混入してます。若山研が山梨に移る、かなり直前に近い時期まで。

     −−指導する立場とは、誰のことを言うのか。

     桂 2011年4月から約2年間なので、若山さん、笹井さん。亡くなられた方の名前を出すのは心苦しいが、(研究の)将来を思うと、論文をまとめる人も注意を払う必要があったと。上層部の人は心に傷を負っていると思う。

     −−STAP細胞をめぐる謎は解けたのか。

     桂 STAP論文にのっとったSTAP細胞はなかった。ほぼ確実といってよい。ただ、混入の経緯については謎のまま残った。

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