理研調査委員会の会見一問一答(1)
STAP細胞論文に関する理化学研究所の調査委員会(桂勲委員長)の記者会見での一問一答の要旨は以下の通り。(敬称略)【デジタル報道センター】
−−ES細胞が混入したということだが、光る胎盤はなぜあったのか。
桂委員長 我々は、「光る胎盤は、血液とか胎盤以外のものであった可能性がある」という専門家からの回答を得ている。しかし、それがどうだったかは、最終的には検証できなかった。我々は、胎盤との証明があるとは思っていない。胎盤でないというところまで突き詰めることは難しかった。
−−メチル化実験について小保方さんはデータを操作したと言っているのか?
桂 はい。
−−小保方さんは、不正をしたことを認めているのか。
桂 我々はそう考えています。
−−データが十分にないことについて、彼女(小保方氏)の説明は。
桂 大腸菌の同じやつを、彼女は「何回もサブクローンした」と言っている。ただ、その証拠がない。もしそれをやっていたら不正だと思いますけど。同じコロニーを何回も突っついていたら、同じ物が出るのは当たり前。もし、それをやったら不正。証拠を探したけど見付からなかった。彼女は「どこかにあるはずだ」と言っているが。非常におかしい。そういうことです。
−−混入の時期をある程度の範囲で言えるか。
桂 2011年11月ごろから、かなり後の方まで混入してます。若山研が山梨に移る、かなり直前に近い時期まで。
−−指導する立場とは、誰のことを言うのか。
桂 2011年4月から約2年間なので、若山さん、笹井さん。亡くなられた方の名前を出すのは心苦しいが、(研究の)将来を思うと、論文をまとめる人も注意を払う必要があったと。上層部の人は心に傷を負っていると思う。
−−STAP細胞をめぐる謎は解けたのか。
桂 STAP論文にのっとったSTAP細胞はなかった。ほぼ確実といってよい。ただ、混入の経緯については謎のまま残った。