こないだ新幹線に乗ったときに、通路挟んだ隣の席と、それから前の席に座ってる人が、ずっと喋ってたんです。
別にボリュームが大きくて迷惑だとか、そんなことは一切なかったんですけど、なにやら難しい話をしてまして。
「佐賀先生はのとこは順調ですか?」とか「宮崎先生はさすがですねぇ」とか。
「ここ九州!?」って思いました。次の目的地は長崎?まさかの今日も雨?っつって。
一応、東北新幹線『こまち』の車内です、はい。
でも、東北に向かう途中で九州に向かうっつったら、新幹線カード複数枚、使わないと無理なわけで。下手すりゃ『ぶっとびカード』とか使いたいレベル。
でも、こういう時に限って稚内に飛ばされたりしてね。わっからないけど。
どうやら、席の周りが先生だらけという事実。実に面白い。
いや、学者なのか教師なのかわかりませんけど、この集団が『国境なき医師団』で、ドラマとかでしか見たことのない「この中にお医者様はいらっしゃいませんか!?!?!?」っていう展開に期待しとったわけです。
もうね、びっくりするくらい何も起こりません。それに対して怒りたいくらい。
誰も具合悪くならないんなら、おり自身が体調崩す役やってもいいから!っつって。
「じ、持病の痛風が・・・」っつって。痛風じゃないけど。予備軍ではあるけど。
思えば、去年の健康診断で引っかかるまでは、病院の世話にならない健康優良児を気取ってました。それが急に警鐘を鳴らされ、一気に不健康まっしぐらっていう。
そのスピードったら『こまち』の比じゃないわけで。
いずれにせよ、この状況は唯一無二、しかし残念ながら生かせず。好機は殺してしまいましたが、まぁ、乗客が生きてたんで良しとしますか。
それにしても「この中にお医者様はいらっしゃいませんか!?」って言われて手を挙げるって、めっちゃカッコ良いですよね。憧れます。抱かれたい。
でも冷静になって考えると、そこで手を挙げられるお医者さんってスゴイですよね。
たぶん、お医者さんの中にも「俺、無理。そういうの無理!」って人もいるだろうし、中には「病院外では一般人ですよー」って人もいるかもしれない。いや、それはないか。
いずれ『専門外』ってパターンはいくらでもあるわけで、名乗りを上げることのハードルって、かなり高いような気がします。
発作かなんかで苦しんでる人を見て「歯医者です!」って言い出せますか?なんか歯がゆい。
子供が産まれそうな妊婦さんを見て「眼科医です!」って言い出せますか?下手すりゃ殺意が生まれそう。
『もし自分が医者だったら・・・』っていう軽いノリで考えてみました。
『もしマネージャーがドラッガーのなんたら』的な。『もしお母さんが森高千里だったら』的な。『もしもピアノが弾けたなら』的な。
そして、自分に当てはまることで「この中に〇〇の方はいらっしゃいませんか?」って言われたら、全力で協力しようと思います。
でも『力持ち』とか言われても他に候補がいそうだしなぁ。
『頭悪い人』だったらどうだろう。「そんなシチュエーションあるのかな?」なんて考えちゃう地点でダメな気もする。
じゃあ、何だろう。しっくりくるやつ。
「この中にツッコミの方はおられませんか!?!?!?」とか?
アホか、なんでねん。