レインボーライブを完走してキンプリ応援上映に再挑戦した
今までのあらすじ
ふと目に入った「ケツから蜂蜜がでる映画」というフレーズが気になりすぎて、フルマラソンを走った翌日に、ほぼ予備知識無しでKING OF PRISM by PrettyRhythm(とガルパン4DX)を観に行った私は、よくわからない映像に脳みそを破壊され、気がついたら翌週の応援上映のチケットを確保し、ペンライトを用意したうえで全力で応援したのであった。
今回はその後の話。
キンプリに興味のない方が読んでもあまり理解できない内容を含んでいます。本来任天堂ファンサイトなのに最近こんなのばっかりですみません。
2度目の応援上映のための準備
ぼんやりと、もう一度あのプリズムの煌めきに導かれたいなあと考えていたら「スピンオフ元のプリティーリズムレインボーライブを観てからキンプリを見るとぜんぜん違って見える」という意見を目にした。なるほどそれはそうだと納得しつつも、さすがに1年間続いたシリーズ(全51話)を見る余裕はないし、わざわざそのためだけに映像ソフトを買ったりレンタルするのも大げさすぎると諦めかけたところで新たな情報が入った。
3月31日まで映像配信サービスdTVで全話配信しているという。しかも入会初月は無料だ。Chromecastにも対応しているのでテレビでも見られる。
気づいた時にはdTVにサインアップしていた。ここまでが水曜の夜の話。チケットは日曜の夜だ。残すところあと4日。果たして51話完走できるのか!?(タイトルでネタバレしているが)
これは本当に同じアニメなの?
という経緯でレインボーライブを見始めたわけだが、うん、これ女児アニメだね。分かってたけど。
この女子中学生が空飛ぶ謎の珍獣を従えてお店ごっこしているアニメが、あんな薬物感のある劇場版に繋がるのかさっぱりわからない。
しかし、キンプリに登場するオーバー・ザ・レインボー(オバレ)の結成前のメンバー3人が出てくると雰囲気が一変する。というか、ヒロがやばい。
日曜まで時間的にギリギリだし、「オバレが結成するまで見ればいいから」みたいなツイート見かけたし、その言葉を信じてとりあえずそこまで頑張ろうと、見続けた。
なんだかんだでどんどん進めていくが、女性陣もなんだかどろどろし始めて、24-26話辺りで、これ重過ぎない?テレビの前の女児泣いてない?と心配するようになった。
しかし、8話や18話でおっ?と思うダンス演出はあるものの、全体としてあまりキンプリ感は出てきていない。
キンプリに繋がる演出とストーリー
だが、31話で一変する。
大事なのは格ゥ!彼はまだ小物です!と語る仁。勝者ではなく勇者になりたいとコウジに夢を語るヒロ。そのフレーズを歌詞に組み込んだ曲を、よりによってコウジの曲を欲しがっているヒロの目の前でカヅキに渡すコウジ。そしてその曲でヒロとダンスバトルをするカヅキ。そしてヒロのPRIDEが真っ二つに砕かれる(物理的に)。あっ、これ映画館で見たやつだ…!キンプリだ!というかこの回、女性陣がほとんど出てこない!
さらに45話でヒロの本音が飛び出し、パラダイス行きの電車が迎えに来てヒロは星座になった。
ああ、完全にキンプリだこれ。ちゃんと元ネタあったんだ。
あと、39話もやばい。温泉回なのに女湯はほぼ登場せず、男湯でコウジとヒロとカヅキが熱く熱く口論する。全裸で。なんだこれ。
ラスト数話の展開が重い、重い。
45話は女性陣のセリフがほぼなしで男性陣のストーリーを消化したあとは、46話から女性陣のストーリーを怒涛の展開で回収していき50話で完結を迎える。女児向けアニメにこんなに泣かされるとは思わなかった。
そして、後日談となる51話でオバレが結成。
…おい、オバレ結成まで見ればいいって、一番最後じゃねえか。
それはともかく、レインボーライブを鑑賞しておいたほうが良いという助言は、まさにその通りという感じで、サイクリングシーンの女性陣、シスターのような女性、バーにいた女性、ゼウス(ユウ)がつぶやいた"姉ちゃん"の正体が理解できた。
オバレの3人が、ただの仲良し関係でないことも分かった。カヅキの「時には傷つけ合い…」という言葉の重みを感じた。
「映画だけ見ても楽しめる」と言われて観に行ったキンプリはたしかに楽しかった。でも、この作品の表面しか観ていなかったのだ。
オバレの軌跡/奇跡
そうして、テレビシリーズを4日で完走したわけだが、なぜか手元にこのようなディスクもある。
応援上映当日だがまだ時間があったので開封した。
本編はすでに鑑賞済みなのでオーディオコメンタリー付きで楽しむ。
オーディオコメンタリーはかなり自由で「これ、子供には難しいですよね」とか「今までカヅキの回がなかったから、この回(31話)はカヅキをしっかり描くつもりだったんですよ。でもヒロが全部持って行っちゃって」とか「(ヒロは)出てくるだけで面白い人になっちゃいましたね」とか「何言ってるんだろう、この人達。お風呂場で」とか、言いたい放題。特にヒロの扱いが酷い。
氷室聖と法月皇の関係とか、本編で語られていない裏設定もべらべらしゃべるので楽しい。
特典映像は、昨年末に発売されたオバレのCD発売記念イベントの様子を収録したもの。
CDを出すからみんな集まってねと言って、しばらくトークショーをしたうえで、オバレのいままでの軌跡の映像を見せる…と思わせておいてからの展開がすごい。
2年前に終わったテレビシリーズなのに、脇役の男性陣をメインに据えた新作映画を作っている、年明けに公開するとサプライズ発表。
この部分だけはDVDだけでなくYoutubeに上がっているが、客席のリアクションが非常にわかりやすい。
2015年末発売のCDの販促ビデオと思っているので、「Over The Rainbowが帰ってきた」と表示されても拍手が起きる程度だが、「2016年」と出た時点で明らかに動揺が走り、「新章突入」の文字と新キャラの名前が出ると悲鳴のような声があがる。
たぶん、テレビシリーズ見ずにこの映像だけ見ても、なんで騒いでんの?と思うだけだろうが、今は声を上げる気持ちがよく分かる。わかりすぎる。
本編完走したあとでこんな映像見せられたら、タイアップ一切なしの新作に挑むスタッフの無謀な挑戦への熱意や、長い間待たされたファンたちの思いや、応援上演での常連たちの熱狂の理由がすべて伝わってきて、どうしようもない。感情が高ぶってボロボロ泣いた。
アニメ映画の事情はあまり明るくないが、あらゆるエンターテインメントが客を奪い合っている中で、この作品を劇場公開することがどれほど大変なことなのか、どれほど分の悪い賭けなのか、その程度のことは自分でも分かる。
キンプリを劇場公開まで持って行った方々や、Twitterなどでキンプリを応援してプリリズシリーズに一切触れていない自分に興味を持たせて劇場に送り込んだキンプリファンの人たちには、どれだけ感謝の言葉をつづっても足りない。
そして、面白半分で観に行って、テレビシリーズから繋がる演出を無視した感想を書いて、作品の表面しか見ていなかった自分を、罵倒したりせずに暖かく見守ってくれたことにお礼を言いたい。本当にありがとうございます。
そして、二度目の応援上映へ
テレビシリーズの知識を得てからの応援上映は、きっと違う光景が見えるだろう。期待を胸に、電池交換済みのキンブレをカバンにしまいこんで映画館に向かった。
席につくと、隣の方から「騒がしくするのですみません」と謝られる。「こちらも盛り上げていくので大丈夫ですよ」と返す。
開始まで時間があったので、そのまましばらく話をしていた。自分より参加回数が多いが、テレビシリーズは完走していないという。観ておくと違う印象を受けますよと先輩風を吹かす。こちらはカヅキ推し、隣の方はアレク推しとのことで、中盤のバトルシーンで応援対決することになった。「今回こそアレクが勝ちますよ!」とのこと。熱い。
福岡ローカルの天神愛眼のCMから応援は始まる。
応援上映初参加と思われるグループから驚きの声が聴こえる。恒例の予告CMへの声援や、映画泥棒に向けた赤いペンライトを経て、シンとユキノジョウのボイスメッセージから映画はスタート。だいぶ温まってる。
本編が始まり、オバレの3人がプリズムショーを披露する。今回は最初から全力で応援だ。\カヅキー!/
彼らのプリズムジャンプの一つ一つが突飛な演出ではなく、ちゃんと由来のあるジャンプであることが分かる。この三人が一緒のステージで、一緒に飛んでいることがどれだけ素晴らしいことか。
スクリーンの中も、外も三色のペンライトがきらびやかに輝く。
前回・前々回の鑑賞ではそういうことがあったんだなあと軽く流していた回想シーンの一つ一つが胸に刺さる。今までとぜんぜん違う作品を見ているようだ。
法月仁の「大事なのは格ゥ!」のシーンもあらかじめ青いペンライトをセットして完璧にやってのけた(ペン上げ)。もちろん「彼はまだ小物です!」も(ペン下げ)
統率の取れ方が前回以上で、回を経るごとに観客の熟練度が上がっていっている印象を受ける。
中盤のカヅキとアレクの対決シーンは客席のペンライトを見ると緑色のカヅキ優勢。前方にアレクの紫サイリウム6本持ちの人もいる。隣のアレク推しの人も全力で声を上げてる\アレクー!/
しかし、結果はドローだった。なかなかいい勝負だった。
※未見の方々に誤解のないように書いておくが、客の盛り上がりで映画の展開が変わる仕掛けはない。気持ちの問題だ。
途中、「なんだかよくわからないけど周りの人たちが知らない女の子の名前を叫んでる」という状態も解消されて、スッキリしたし、自分も全力で叫んだ\べる様ー!/
バーにいる色黒の男性の素性も分かったし、その隣りにいた後ろ姿の女性も分かった…けど、彼女が抱いてる赤ん坊っぽいの何…!?どういうこと…??
この部分だけは、テレビシリーズを見たせいで逆に謎が増えた…。説明がほしい。
終盤のハリウッド行き電車のシーンは、たしかにおもしろ映像ではあるが、簡単に茶化していいような、軽いシーンではなかった。
電車が走り出すまでは下唇を噛み締めて3人の言葉に耳を傾け、電車が走り始めると全力で声援を送る\コウジー!/
エンディングでみんなのイメージカラーに合わせたペンライトを振りながらコーラスを合唱するのが心地よい\Wow-oh-oh/
いつまでもこの空間にいたいと思った。
長い拍手を終えて、隣の方とお互いの健闘をたたえ合った。ついでに、はちみつ入りののど飴をプレゼント。
応援するのはスタァか、作品か
前回の応援上映では、映画館でよくわからない映像を見ながら馬鹿騒ぎするのが楽しくて仕方がなかったが、今回は心の底から応援できたと思う。
カヅキ先輩すっごい良い人だし、コウジを想うヒロの気持ちすっごく分かるし、コウジの決意もすっげー支えたいと思った。
それ以上に、この映画を作った人たちを応援したいという気持ちが強かった。
本編開始前の各社ロゴにありがとうと言うのは声出しの練習なんかじゃなく、本気の声援だと理解した。
前回の記事ではあえて触れなかったのだが、この作品のラストには次回予告がある。
しかし、キンプリ自体のDVD/Blu-ray化も、続編の制作も正式に発表されていない。
興行収入次第だという。
キンプリファンが他の人にキンプリを勧めているのは、いいものをほかの人にも触れて欲しいという純粋な思いだけではない。客を増やして、続編の制作を確実なものにさせるエゴも存分に含まれる。
でも、それでいいじゃないか。
その結果、自分のように誘われるがまま映画館に飛び込んで、プリズムの煌めきに触れて、自分の意志で二度三度と映画館に足を運び、テレビシリーズも完走する人が出てきても誰も不幸になるものではない。
また、あの場所に帰りたい
で、映画を観終わってから帰宅せずに(帰るとレインボーライブ見始めちゃうので)カフェでこの記事を書いているわけだが、応援上映に行きたい気持ちが収まらない。
キンプリが好きで好きでたまらない人たちが集まって、ワイワイ騒ぐ応援上映の空間はこの上なく気持ちがいい。またあの場所に帰りたい。
すでに今日の日付になっているが、月曜の応援上映も参加可能だ。Tジョイ博多で平日も応援上映をやっているものの火曜以降はスケジュール的に厳しい。今週末に応援上映があるかどうかは未発表だ。公開からの経過日数を考えると月曜がラストチャンスの可能性が高い。
…というわけで、2日連続の応援上映に参加することを決めた。
しかし、ほんとうに行きたい場所はキンプリの応援上映ではない。
キンプリの"続編の"応援上映だ。
これから、続編の発表を待つ日々が始まる。
その日が来るまで、ずっと待ち続けよう。
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