韓国 2016/03/04(金曜日)
中国経済の減速、韓国の輸出や生産に打撃[経済]
中国経済の減速が中国への依存度が高い韓国の輸出、また生産にも悪影響を及ぼすと懸念されている。デジタルタイムスが伝えた。
昨年の韓国の輸出額は約5,270億米ドル(約59兆9,600億円)で、このうち中国向けが1,370億米ドルと全体の25%を占めた。中国向け輸出は中間材が多い。
しかし、韓国の全体の輸出額は14カ月マイナスが続いている。今年2月には364億1,600万米ドルと前年同月に比べ12.2%減少。中でも中国向けは12.9%減となった。また、韓国の1月の鉱工業生産は半導体や自動車など主力品目の減少で前月比1.8%減少した。統計庁は1月の輸出不振の深刻化が響いたと説明する。専門家は、中国が中間財も自国内で製造できるようになり、韓国からの中間材輸入が減っていることも要因に挙げる。
一方、中国の製造業は悪化の一途をたどっている。米格付け大手ムーディーズ・インベスターズ・サービスはこのほど、政府債務の増大や輸出の減少、内需不振などを理由に中国の長期債務格付けの見通しを引き下げた。
専門家らは、韓国の輸出構造をこれまでの製造業中心からサービス業へ軸足を移し、世界市場で競争力強化に努めるべきだと提言している。