2月28日、東京・中野サンプラザホールで内田真礼のライブ「Hello, 1st contact!」が開催された。
この公演は内田の初めてのワンマンライブ。2015年12月に1stフルアルバム「PENKI」のタイトルにちなんで、白いジャンプスーツ姿の4人の女性ダンサーが超満員の客席へと繰り出し、ファンにフェイスペイントを施すなど、当日のサンプラザホールは開演前から「PENKI」1色で彩られていた。
そしてどこからともなく聞こえてきた、内田の「内田真礼プレゼンツ『Hello, 1st contact!』いきます!」の声と同時にカーテンが切って落とされ、7色の巨大ジャングルジムが姿を現したところでライブはスタート。そのてっぺんに陣取った内田は、山本陽介(G)、黒須克彦(B)、今井隼(Key)、村田一弘(Dr)、大串友紀(Manipulator, Per)のハードなプレイに負けず劣らぬタフでかわいらしいパフォーマンスとともに、アルバムのオープニングトラックでもある、1分9秒の高速パンクナンバー「Hello, 1st contact!」を投下する。その後「このあとも皆さんが楽しめる仕掛けをたくさん用意しているので」と語った彼女は、「PENKI」のトラックリストを順になぞりながら、カラフルなステージを展開。2ビートのリズムとセカンドラインのリズムが目まぐるしく行き交う「からっぽカプセル」や、ダンサー陣とクラシカルなダンスをキメる昭和歌謡テイストの「クラフト スイート ハート」をパフォーマンスしたかと思えば、真紅のライトでステージが染め上げられる中、ガイコツマイクで「創傷イノセンス」をシリアスに歌い上げる。また幕間には、バンドがオールドスクールなハードロックやロックンロール、四つ打ちデジロックをプレイする中、ダンサーが華麗なステップを踏む「真礼バンド&ダンサーズ ショータイム」や、バンドが原曲を大胆に再解釈したヘビーなアレンジでアニメ「ご注文はうさぎですか?」の主題歌「Daydream cafe」などをプレイする「内田真礼キャラソンインストメドレー」を披露して、客席を大いに盛り上げた。
内田が「『PENKI』の中でも大好きで胸熱なゾーン」「これを歌うために生きていた」と笑いつつ、メロウな「Winter has come」「わたしのステージ」「高鳴りのソルフェージュ」を優しく歌い上げたところで、アルバム同様、ライブも佳境に。「行くぞ!」のシャウトを合図にビートパンクナンバー「世界が形失くしても」、ミディアムテンポの四つ打ちダンスロック「金色の勇気」を歌った彼女は、「PENKI」のラストを飾るブラスパンク「Hello, future contact!」を客席と大合唱して、笑顔でステージをあとにした。
アンコールのステージで内田はまず2014年のシングル「ギミー!レボリューション」のカップリング曲「アイマイ☆シェイキーハート」と、この5月にリリースするニューシングル「Resonat Heart」を披露。曲が終わって「今日以上に幸せな日はやって来ないんじゃないか」「それが終わるのが悲しくて」とライブを締めくくろうとしていると、黒須から「『ギミレボ』のソロ回し、できますよ」の声が。ライブ序盤、「ギミー!レボリューション」をパフォーマンスした際、曲中にギターソロを煽る「ギター!」の掛け声は用意していたものの、ピアノソロを煽る声がなかったのが悔しい、とボヤいていたことを受けて、この曲をプレイする準備を進めていたという。
これに「気持ちがパーッと明るくなった」と笑った彼女は「ギミー!レボリューション」を2コーラス目のサビから再びパフォーマンス。無事「キーボード!」と今井のピアノソロを煽ると、「Life is like a sunny day」をかわいらしく歌って「今日は本当に本当に楽しかったね」「皆さんとここで会えて幸せでした」と改めてオーディエンスへの感謝の言葉を伝える。そして「そのサイリウムで自分の色を見せてください」「カラフルな1人ひとりの輝きを1つにしたい」と語って、客席がオーディエンスの灯す7色の光であふれかえる中、またも「Hello, future contact!」をパフォーマンス。途中感極まって涙ぐみつつも、この曲を大合唱して、多彩な演出と笑顔と涙とサプライズに彩られた2時間のステージを締めくくった。