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生活保護費詐欺の元徳島県議、二審も有罪
生活保護申請者が入居するアパートの家賃を安く偽り、生活保護費計約67万円をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた元共産党徳島県議、扶川敦被告(58)の控訴審判決で、高松高裁は17日、懲役1年8月、執行猶予4年とした一審徳島地裁判決を支持し、弁護側の控訴を棄却した。
半田靖史裁判長は判決理由で、共犯として有罪が確定した不動産業の男の証言について「被告が家賃の計算書作成に立ち会ったことなど内容が具体的だ」と指摘して信用性があると判断。「詐欺の故意がなかった」との弁護側の主張を退けた。
判決によると、扶川被告は男らと共謀し、平成21~22年の間に7回、生活保護申請者らのアパート入居手続きの書類に、支給要件に合うよう実際より安い家賃を記載して徳島市福祉事務所などに提出。敷金などとして支給された生活保護費をだまし取った。