悲惨な現実から逃れるため、何かいい思い出は無いか脳内飛行を繰り返している。
そうしているうちにこんな事を思い出した。
「増やし鬼」
鬼が逃走役の一人にタッチすると、ソイツも鬼になり、逃走役の人を同じように追いかける遊び。
小学生の時の思い出だ。
「うわっ、ゾンビだー。感染するぞー。みんな逃げろー。ワーワー」
そして、数分遊んだふりをすると、公園の外まで出て、そのままアトピーゾンビを除いて、どっかに遊びに行ってしまった。
結局その日は、一人で俯きながら帰った。
鬼達が自分の周りを、かごめかごめのように囲む。
「おい、誰か触れよ。」
「うわっ、触っちゃった!ゾンビになるー。」
ワーワーギャハハ!!!
そして何処かに消えてった。
騙された。
人間不信が酷くなった。
また、からかわれるんじゃないかと気が気じゃなかった。