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ジカ熱と小頭症の関係に迫る成果 米研究グループ
3月6日 5時19分

ジカ熱と小頭症の関係に迫る成果 米研究グループ
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中南米を中心に流行が広がるジカ熱と小頭症の赤ちゃんとの関係は、いまだ明確になっていませんが、アメリカの研究グループがiPS細胞を使った実験で、ジカウイルスが脳の神経のもとになる細胞に感染し、成長を妨げることを明らかにしました。グループでは、ジカ熱と小頭症との関係を明確にするための入り口となる研究成果だとしています。
この研究を行ったのは、アメリカのフロリダ州立大学とジョンズ・ホプキンス大学などのグループです。
グループは、ヒトのiPS細胞から脳の神経のもとになる「神経前駆細胞」を作り出し、ジカウイルスがどのように細胞に感染するのか詳しく調べました。その結果、ジカウイルスは、「神経前駆細胞」に65%から90%という高い確率で感染した一方、より成長した神経細胞には20%以下しか感染しませんでした。
また、ジカウイルスに感染した「神経前駆細胞」は、死んだり、うまく働かなくなったりして、神経細胞に成長する割合が感染していない場合に比べ30%ほど低下したということです。
ジカ熱を巡っては、流行が続くブラジルで4000人以上の小頭症の赤ちゃんが、疑い例も含めて報告され、感染との関係が疑われていますが、詳しいことはいまだ明確になっていません。
グループでは、今回の研究成果は、ジカ熱と小頭症との関係を明確にするための入り口となるとしたうえで、iPS細胞を利用した今回の方法は、ジカウイルスがもたらす影響を抑えるような薬の開発に役立てられる可能性があるとしています。

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