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 マレーシアのマハティール元首相が、政府系ファンド「1MDB」をめぐる汚職疑惑に揺れるナジブ首相を辞任に追い込む姿勢を強めている。長年の政敵だった野党指導者や反政府活動家、一部与党議員らと4日に記者会見し、政権打倒で「共闘」を宣言。国民にも支持を呼びかけた。

 「我々は、政党や組織の代表ではなく、国民としてここにいる」。マハティール氏は4日、こう訴え、与野党の参加者50人以上とともにナジブ氏の辞任を迫る「国民宣言」に署名した。

 ナジブ氏の個人口座に入金されたとされる約7億ドル(約800億円)の公金流用疑惑をめぐっては、今年1月、司法長官が捜査の打ち切りを表明。入金を認めたナジブ氏も疑惑は否定した。「サウジアラビア王室からの献金」とするだけで、ナジブ氏も詳細な説明は避け、幕引きを急ぐ。