仕事を持ち介護経験がない人のうち、家族の介護が必要になったときに誰が主な担い手になるのか「分からない」と思っている人が58.8%に上ったことが5日までに日本能率協会の調査で分かった。
同協会は「介護に直面しなければ実感が湧きにくい。いざというときに困らぬように日頃から家族と話し合い、職場の支援制度を知るなど事前の準備が重要だ」としている。
調査は昨年12月~今年1月、20代~60代の働く男女計千人にインターネットで実施。介護経験のない人は791人、経験のある人は209人だった。
介護経験のない人に親などの家族を介護する際に想定する主な担い手を聞くと、「分からない」が最多だった。「自分が介護する」が15.9%、「介護施設・サービス」が12.9%、「自分以外の家族」が12.4%と続いた。
介護離職を防ぐため、職場に望むこと(複数回答可)を尋ねると、介護経験がない人は「特にない」が33.0%と最多。「短時間勤務制度」が28.7%と2番目に多く、「介護休暇制度」が28.1%と続いた。
一方、介護経験のある人では「介護する社員に理解がある社風」が40.2%と最も多く、「上司・同僚の理解」と「フレックスタイム制度」がともに34.4%で続いた。〔共同〕