メルケルの移民政策に異を唱え、不気味に台頭する極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」
ドイツで移民を寛大に受け入れて来たメルケル首相の政策に反対を唱えて国民から支持を集めている極右派政党「ドイツのための選択肢(AfD)」は〈12%の支持率を獲得〉するまでに成長している。(参照:「El Pais」)。大連合を組んでいるキリスト教民主同盟(CDU・CSU)と社会民主党(SPD)の次に続く第3政党に躍進しているのだ。皮肉に表現すれば、メルケル首相のお蔭でドイツに難民が増え、それに反対するドイツ国民からの支持を集めて成長している政党ということになる。
AfDがのたまう「いい移民・悪い移民」
AfDの女性党首フラウケ・ペトリーは偶然にもメルケル首相と多くの共通点をもっている。ペトリーもメルケル同様に東ドイツ出身で科学者だ。メルケルは物理、ペトリーは化学をそれぞれ専攻していた。また、メルケルはプロテスタントの牧師の娘として育ち、ペトリーはプロテスタントの牧師の元妻であった。そして現在、この二人が対極の立場にある。
2013年に設立されたAfDは全ての移民の入国を拒絶するのではないという御託を並べている。歴史的にドイツの発展には移民が貢献して来たのを知っている彼らが主張するのは、ドイツの発展に貢献出来る技能など能力を備えた移民は歓迎するとしているというのだ。彼らが反対しているのは、あくまでもメルケル首相の無差別に寛大な精神でもって移民を受けいれる姿勢なんだとか。
ドイツ社会で移民の入国に反感を抱き、排外主義的な思想が蔓延れば蔓延るほどAfDへの支持が集まるというわけだ。
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