くにまりです。
今日の記事はITmediaニュースの「ボカロPは「1人レコード会社」? 活動広げるネットクリエイターたちの新たな権利と義務」という記事について思ったことをつらつらと書いていこうと思います。
その記事はこちら。
・ファーストインプレッション
第一印象。
「えっ…?ボカロPってそんなにガチな職業になるの?」
待てい。
ボカロPから普通の作曲家・編曲家になった方とかだと確かに職業作曲家とかで税金対策とか必要だろうなぁとかは思っていましたが、ボカロPで税金…?健康保険…?なんやそれ…ってのが率直に思ったこと。
いや、もしかしたら自分の感覚がもう時代遅れなのかなぁ、と。
ボカロPを趣味でやる時代は終わり、中には金儲けのためにそれをする人が増えるんでしょうね。ボカロPに限らず、歌い手とか、絵師とか、ゲーム実況主とか。全部金になるんだろうね。
うーん、全く想像がつかない。でも現にクリエイター奨励プログラムとかで何十万ともらってる人もいるわけだし、職業になっているらしい。不思議な世界だよね。
・でもちょっと待ってほしい
確かに、いまこれが職業になりお金になるのだったら確定申告やら国の様々な制度への加入は必要不可欠で、上のような団体がこういった講座を開くのは理解できる。むしろしっかりやってくれればこういった文化がグレーなものでなく、堂々とれっきとした”職業”となるのでクリエイターにとっては良いことだと思う。
でもさ、ちょっと待って。
それって、本当に長く続くものなの?
”ボーカロイド文化”は初音ミクを始めとして盛り上がりを見せてからもう10年経とうとしている。この数字を見れば、息の長いコンテンツだから職業にしても大丈夫、と捉えている人も多そうだけど、ニコ動とかCDレーベルとかが「ボカロは金になる」といってクリ奨という制度やコンピアルバムCDの制作に踏み切ったのは結構最近なことだったと思う。
ひとつ大事なことを忘れていないか? そう、
オタクは飽きやすい!
これは一年ちょっと前の記事。記事中盤にボカロPのじん(自然の敵P)による「カゲロウプロジェクト」を”カルチャーの域”に成長したものの一つとして位置づけている。
でもどうよ?
パーカー騒動、アニメ騒動、いろんなことがあったよね。今は全く見ないよね。
そう、今は「おそ松さん」だよ。この前、”「カゲロウプロジェクト」でパーカー騒動をしていた、いわゆる腐女子が今では「おそ松さん」にうつった”というツイートを見かけたけど、全くそれ。
ほら、他にもあったよ、「終焉ノ栞プロジェクト」とか「ヘイセイプロジェクト」とか二番煎じとかさんざん言われてたものも、今じゃあまり盛り上がりを見せない。ひとつはプロジェクトの重要人物の人が活動をやめてフェードアウトしてったのかな?よくしらないけど。
で、なにが言いたいかっていうと、”職業”として「ブームが過ぎやすいコンテンツを作る人」になることを勧めるのは身勝手なんじゃないの?ってこと。
確かに「カゲロウプロジェクト」はすげー金になった。メディアミックス、ライブ開催、オタクの財布から金をじゃんじゃん搾取できる。会社にとっては良いビジネスだよ。そりゃニコ動運営のド○ンゴ株式会社もレコードCD会社のソ○ーミュー○ックだって食いつくよ。メジャーシーンに活躍の場を広げる!とか聞こえの良いことを言ってガンガンネットアーティストを釣っていくよね。
でもそういうコンテンツはすぐに廃れていく。一時は金がドバーッと入ってきて有頂天にもなれるかもしれないけど、すぐに変わっていく時代の流れについていけなければあっという間に取り残されて、あとに残るのは”過去にそういうことをやっていた”という事実しか残らない。
ボカロPとか絵師とかだったら、まだ著作権料やら自身の腕を活かして就職、とか他に活かすことはたくさんあるのでそんなに心配することは無いと思う。だけど、一番危険じゃないの?って思うのは、そう、ゲーム実況者。
・職業”ゲーム実況者”
ゲーム実況は自分も良く見るし、事実有名な人なんて1日足らずに100万再生されてしまうって人もいるらしい。だから動画サービスとか、ゲーム会社にとっては良いカモ。
でもさ、ゲーム実況って、ゲームやって面白いこと話すぐらいじゃない?って。
決してdisるわけではないんですよ。むしろあんなにペラペラ喋ることができて尊敬しているよ。
「ゲームやって面白いこと話す」という低い垣根と、有名・カリスマに憧れて「ゲーム実況者」を目指す小学生・中学生も多いと思う。リア友にもゲーム実況をやってた(過去形)もいる。ゲーム実況者を勧める書籍もある。サイトも星の数のようにある。でも、ゲーム実況者になっても、有名になれない、とか一発当ててもその後の人気は保証されないというのは事実。
この際思っていることを言ってしまうと、ゲーム実況もあと数年経てばオワコンになるよ、と。
趣味の範疇でやるのなら良いんだけど、”職業ゲーム実況者”を目指すってのは本当に危険なことだと思う。今”職業ゲーム実況者”を勧める感じの記事とか「好きなことして、生きていく」っていうこと言って、その気になった子どもたちの将来を潰さないで欲しい。いや、自分で道を切り拓けるのなら別に止めはしないけど、今までに友達で本気で目指して「勉強よりもゲーム実況する!」とか言ってる人、何人も見てきたから。ゲーム実況じゃなくても、YouTuberとか。
オタクは飽きやすい。ネットコンテンツはすぐにオワコンになる。
これ、知っておくべきなんじゃないかなって。
・ネットクリエイターのあり方
自分の考えが古い、いわゆる”老害”になってしまったのかなってのは薄々感じてるんだけどただの一老害の意見としての結論。
やっぱり”ネットクリエイター”は職業にするには危険だと思う。
なにより、ボカロ文化がここまで大きくなれたのは趣味として自由にのびのびと制作できる人たちが、「みんなで大きなものを創りあげたい」と二次創作とか、コラボとか、そういうものをやることができたからだと思うの。でも、「職業」として「大衆にウケる、完成されすぎたコンテンツ」を提供すれば発展の見込みはないし、すぐに廃れる。
もし職業にするならば、そのコンテンツが廃れた時にどういう行動をとることが出来るか。そういったプランも視野に入れて慎重にやっていかなければならないのでは、と。でもそんなの、絶対に面白く無いよ。
動画の伸びる・伸びないもここに関係してくると思うんだけど、それについてはまた後日書くよ。
と、ながながと思ってたことをつらつらと描いてしまったわけですが、一つだけ申し上げておきますと、すべてのクリエイター様をdisるわけではございません。
ほんとにただの一意見ですので、あしからず。。。あくまでも自分はこういう理念で色々作っていますよ、ということです。
以上くにまりでした。3000文字近く書いた…疲れた…