「ソードアート・オンライン ザ・ビギニング」の前に読んでおきたい、SAOの著者とIBM Watson研究者の対談
2022年、世界初のVRMMO(ヴァーチャル・リアリティー・大規模多人数型オンライン)RPGが産声をあげる。『ソードアート・オンライン(SAO)』。プレイヤーたちの剣技がぶつかり合う完全なる仮想空間RPGが、まったく新しいゲーム体験を実現した……。
2009年より電撃文庫でリリースされている川原礫氏によるライトノベルシリーズ『ソードアート・オンライン』は、ゲームの近未来とプレイヤーたちのドラマを描き、全世界でシリーズ累計1670万部を超えるヒットを記録。アニメ、ゲームなど、マルチに展開され絶大な人気を誇るコンテンツです。
今回の「無限大(mugendai)」では、『SAO』作者の川原礫氏と、IBM Watsonの研究に携わり作品のファンでもあるという日本IBMの技術理事 武田浩一氏の対談が実現。技術の進歩により、徐々に現実味を帯びてきたVRMMORPGの可能性について語られています。
武田氏は、「Watsonのような技術は、対話を通した人とのコミュニケーションに集約していく。ゲームではNPC(ノンプレイヤーキャラクター)のような偶発性のあるキャラクターをWatsonで作り、プレイヤーがリアルにコミュニケーションできるような使い方も考えられます」と指摘します。
つまり、プレイヤーが投げかけた言葉に対して、NPCがちゃんと反応してくれるということ! これまで会話の内容が決まっていたNPCが、一気に“人間的”になる可能性は、すぐそこまで来ているのかもしれません。
「『SAO』にユイというAIキャラクターが出てくるんですけど、そのように人間を模したナビゲーションをする存在がWatsonのようなテクノロジーで動くようになれば、作品の世界観を壊さずにプレイヤーをガイドできるようになるはず」と、川原氏。
現実のテクノロジーと、『SAO』の示した近未来は、思った以上に“近接している”と言えそうです。そして実は、『SAO』×IBMの取り組みは、いままさに現実に動き始めているのです!
3/18〜20にかけて、都内某所で行われるイベント「ソードアート・オンライン ザ・ビギニング Sponsored by IBM」は、作中で描かれるVRMMORPGの世界を再現し、IBMが実現するコグニティブ(認知型)・コンピューティングの先進技術を実際に体験できるイベントとなる模様。イベント参加者をスキャンした3Dモデルが、VR空間にアバターとして登場するデモも予定されており、『SAO』ファンならずとも、気になりますよね!
すでに応募は締め切られていますが、イベントの様子はギズモードでも責任をもってウォッチしていきますので、そちらもお楽しみに!
今年2016年は、年末にかけて「PlayStation®VR」などのVRゲームの情報が続々と出てくることが予想されています。より没入感の高いゲーム体験は、まさにリアル『SAO』への布石。ゲーマーの夢は、一歩一歩実現に近づいています。
コグニティブ・コンピューティングとゲームの未来を示唆する貴重な対談、詳しくは「無限大(mugendai)」でどうぞ。
souce: 無限大(mugendai)
(有賀久智)