佐藤恵子
2016年3月3日03時00分
沖縄出身の大学生が、故郷の米軍基地の移設計画をテーマにつくった映画「人魚に会える日。」が3~7日、渋谷区の劇場「ユーロライブ」で上映される。架空の街を舞台に、基地問題に揺れる人たちの思いを描いたファンタジーだ。
慶応大環境情報学部2年の仲村颯悟(りゅうご)さん(20)。沖縄で生まれ育ち、中学時代、食用にされる子ヤギに葛藤する少年が主人公の映画「やぎの冒険」をつくった。脚本コンテストで受賞したのをきっかけに、プロの映画製作スタッフと映像化したものだ。その時以来5年ぶりに手がけた今回の作品は、監督のほか脚本や撮影も担った。
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)を同県名護市辺野古(へのこ)へ移設する計画をモデルに、架空の街「辺野座(へのざ)」の海に基地建設が計画されたとの設定。美しい海が奪われることに悩み、姿を消した友人を、女子高校生が捜す物語だ。「ドキュメンタリーは取っつきにくいという若者もいるので、物語のあるフィクションにした」と仲村さん。
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